気候変動の最大の損失は「生産性低下」、年間2000億ドル試算も
気温上昇による生産性低下の経済的損失が米国で2090年までに年間2210億ドルにもなる可能性が報告された。温室効果ガスの排出は経済にとっても大きな損失だ。 by James Temple2018.12.14
気温上昇による労働生産性低下のコストは、2090年までに米国で年間2210億ドルに達する可能性がある。気候変動によって発生する可能性のある経済的損失の中で最大の分野となる。
米国地球変動研究プログラム(US Global Change Research Program)が11月23日に公開した、全国気候変動影響調査(National Climate Assessment)によるもの。
カリフォルニア大学バークレー校で気候問題を専門にしている経済学者、リード・ウォーカー准教授によると、気温が上昇するにつれ、労働者の生産活動のスピードが遅くなり、認知能力が低下する。低下率は、約28℃を境に急激に高まるという。
極端に高い気温によって生産性が低下する以外に、生涯賃金の減少、貧富の格差の拡大、暴力の誘発 …
- 人気の記事ランキング
-
- AI can make you more creative—but it has limits 生成AIは人間の創造性を高めるか? 新研究で限界が明らかに
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2024 「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集のお知らせ
- A new weather prediction model from Google combines AI with traditional physics グーグルが気象予測で新モデル、機械学習と物理学を統合
- How to fix a Windows PC affected by the global outage 世界規模のウィンドウズPCトラブル、IT部門「最悪の週末」に
- The next generation of mRNA vaccines is on its way 日本で承認された新世代mRNAワクチン、従来とどう違うのか?