KADOKAWA Technology Review
×
7/30イベント「バイブコーディングの正体——AIエージェントはソフトウェア開発を変えるか?」申込受付中!
エヌビディアの新研究所、イケア製キッチンでAIロボットを訓練中
Nvidia
ニュース 無料会員限定
This Ikea kitchen might teach industrial robots to be less dumb and more helpful

エヌビディアの新研究所、イケア製キッチンでAIロボットを訓練中

エヌビディアの新しいロボット工学研究所は、イケアのキッチンで訓練を重ね、工場や病院、家庭で役立つ産業用ロボットの開発を目論んでいる。ロボット工学分野でのAIの活用が加速しそうだ。 by Will Knight2019.02.12

最近の人工知能(AI)の進歩にもかかわらず、産業用ロボットは驚くほど愚かで危険なままだ。たしかに産業用ロボットは根気のいる作業を正確に繰り返し実行できるが、環境の変化への対応や新しい何かに取り組めない。そのため、職場でのロボットの活用は大幅に限られている。

エヌビディア(Nvidia)は、機械学習を利用してこの問題を解決しようと考えている。AIに欠かせない専用コンピューター・チップの世界トップメーカーが、人間と協力して働く「コボット(co-bots=協調ロボット)」の賢さと能力の向上のため、新しいロボット研究所をシアトルに開設したのだ。研究所のあらゆる土台になっているのは、イケアによる標準的なキッチンだ。

キッチン研究室の車輪付きの台に取り付けられた1本のロボット・アームで構成されるシステムは、すでにつぼやビン、箱を持ってきては引き出しにしまう日々を送っている。研究所の創設者であり、ワシントン大学のディーター・フォックス教授は、こうした作業によって、工場でもっと難しい作業をしたり、病院で働いたりするために必要なスキルをロボットに身に付けさせるという。「ここはあらゆる課題の見本を示す、理想的な環境だと思います」(フォックス教授)。

キッチンの作業は、見慣れた物を見つけて動かす作業から見慣れない物を扱う作業まで、徐々に難しくなる。すべてがうまくできれば、最終的にロボ …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Promotion MITTR Emerging Technology Nite #33 バイブコーディングって何だ? 7/30イベント開催のお知らせ
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2025 「Innovators Under 35 Japan」2025年度候補者募集のお知らせ
  3. What comes next for AI copyright lawsuits? AI著作権訴訟でメタとアンソロピックが初勝利、今後の展開は?
  4. Can we fix AI’s evaluation crisis? AIベンチマークはもはや限界、新たなテスト手法の登場相次ぐ
  5. What is vibe coding, exactly? バイブコーディングとは何か? AIに「委ねる」プログラミング新手法
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る