KADOKAWA Technology Review
×
Facebookログイン終了のお知らせ(2026/3/31 予定)
CRISPRで「超天才ベビー」は作れるか?大物科学者たちの見解
Getty
ニュース 無料会員限定
We won’t use CRISPR to make super-smart babies—but only because we can’t

CRISPRで「超天才ベビー」は作れるか?大物科学者たちの見解

中国で遺伝子編集した双子が誕生したことで、思い通りの子どもを作れる「デザイナーベビー」への懸念が高まっている。CRISPRを使えば知能を高めた子どもも作れるのか? 遺伝子編集に関する世界的な権威である3人の科学者が、有名な学術雑誌に見解を発表した。 by Antonio Regalado2019.01.23

世間がクリスパー(CRISPR)に関して抱く大きな不安の1つは、知能を高めた「デザイナーベビー」を作るのに使われるのではないかというものだ。最悪の場合、子どものアップグレードに金を支払える裕福な親だけが有利になってしまうかもしれない。2018年7月にシンクタンクのピュー(Pew)研究所が米住民を対象に実施した世論調査によると、クリスパーに関する最大の気がかりは、「金持ちしか利用できない」だった。

だが、遺伝子編集の権威である3人の科学者が、その心配は無用だとの見解を発表した。知能の操作はあまりに複雑すぎるというのだ。そして、それは良いことだと3人は指摘する。なぜなら、「人間の思い上がりによってもたらされる危機から、最終的に私たちを救ってくれるかもしれない」からだ。

2018年11月、中国の科学者、賀建奎(フー・ジェンクイ)准教授は、密かにクリスパーを使ってHIVに耐性のある双子の女の子を誕生させたと発表。もはやデザイナーベビーの製造を止めることはできないのではないかという危機感がつのった。

しかし、1月16日に発行された『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(New England Journal of Medicine)』誌の論説によると、知的エリートの製造を心配する必要はないという。論説を書いたのは、ハーバード大学医学部長のジョージ・デイリー教授と、ヨーロッパの発生学の権威であるロビン・ローヴェル・バッジ博士とジュリー・ステファン博士だ。

「結局のところ、不適 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. This company claims a battery breakthrough. Now they need to prove it. すべてのパラメーターが矛盾——「出来すぎ」全固体電池は本物か?
  2. OpenAI’s “compromise” with the Pentagon is what Anthropic feared アンソロピック排除の裏で進んだオープンAIの軍事契約、その代償は
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
AI革命の真実 誇大宣伝の先にあるもの

AIは人間の知能を再現する。AIは病気を根絶する。AIは人類史上、最大にして最も重要な発明だ——。こうした言葉を、あなたも何度となく耳にしてきたはずだ。しかし、その多くは、おそらく真実ではない。現在地を見極め、AIが本当に可能にするものは何かを問い、次に進むべき道を探る。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る