AIチップ大競争に新顔
ゲイツらが出資する
光チップベンチャーが始動
プリンストン大学の研究者らによる光学チップの開発会社が、ビル・ゲイツやウーバーのCEOらから900万ドルの初期資金を調達した。大量データの並列処理を得意とし、エネルギー効率に優れた光学チップは、人工知能(AI)の新たなブレークスルーになるか。 by Martin Giles2019.06.17
より高速なプロセッサーからより安価なデータ・ストレージまで、コンピューティングの進歩は新たな人工知能(AI)時代の幕開けに火を点けた。そして現在、さらに高速かつエネルギー効率に優れるAIモデルへの要求の高まりによって、半導体にイノベーションの波が起こっている。
新型チップによってAIを加速させるという野心的な計画を持つルミナス・コンピューティング(Luminous Computing)は、ビル・ゲイツやウーバーのダラ・コスロシャヒCEO(最高経営責任者)をはじめとする著名投資家から最近、900万ドルのシード資金を調達した。従来の半導体は電子を利用してAIモデルを駆動するための高度な数学的計算を実行するが、ルミナスは電子の代わりに光を利用して計算を実行する。
自律自動車やドローンのメーカーをはじめとする多くの業界が、さまざまな機械により多くのAIを搭載しようと試みている。だが、広く一般に使われているCPUのような電気的チップは多くの電力を必要とし、十分な速度でデータを処理できない可能性があるため、そのようなタスクでの利用には理想的とは言えない。
電力や処理速度の制限は停滞や遅延を引き起こす。研究論文のための機械学習の結果がなかなか出てこないのもイライラするが、AIアルゴリズムを搭載した車で混み合った道路を走っている場合には事態ははるかに深刻だ。
このボトルネックは悪化している。非営利の研究機関であるオープンAI(OpenAI)の研究によると、最大規模のAIモデルを訓練するのに必要なコンピューティングパワーの量は、3カ月半ごとに倍増しているという。
ルミナスのCEOで共同創業者であるマーカス …
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