KADOKAWA Technology Review
×
「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集中!
婚活産業にもAI化の波、
デートの内容もスマホが指南
AIMM | YouTube
人間とテクノロジー Insider Online限定
AI could be your wingman—er, wingbot—on your next first date

婚活産業にもAI化の波、
デートの内容もスマホが指南

アプリを使って交際相手や結婚相手を見つけることはいまや極めて一般的になった。米国のあるスタートアップ企業は、人工知能(AI)を活用した出会い系アプリを提供することで、25億ドル産業に新風を巻き起こそうとしている。 by Tanya Basu2019.08.21

結婚の仲介はかつて、おばあちゃんや親友、両親、そして時にはまったく見知らぬ人の手に委ねられていた。最近では、相手を見つける役割は、スマホアプリのスワイプと自動検索アルゴリズムに取って代わられている。米デンバーに拠点を置く「エイム(AIMM)」というスタートアップ企業を創業したケヴィン・テマンは、この状況をさらに一歩進めたいと考えている。

テマンは、イギリス英語のアクセントで話す人工知能(AI)に話しかけるだけで、パートナー候補を見つけられる結婚仲介アプリを開発した。ユーザーは、女性の音声のソフトウェアと会話しながら、夢のマイホームを選び、自分が「猫派」と思うかという質問や、パートナー候補を驚かせる方法について答えて、自分のプロフィールを完成させる。

https://www.youtube.com/watch?v=EwaPP1H4At4

一見したところ、現代のオンライン・デート(婚活、出会い系=本記事では出会い系で統一)アプリで一般的になっている「スワイプしてメッセージ送信して出会う」方式とあまり変わらないように思える。しかし、エイム(AIMM)はその名の最初の2文字が示すように、AIがユーザーを指導する機能を備えた結婚仲介サービスだ。最初の電話でユーザーを指導し、最初のデートのアドバイスをし、さらにデート後にはフィードバックさえ提供する。スマホ時代の『シラノ・ド・ベルジュラック』ともいえる。

「エイムは導いてくれるのです」。テマンは説明する。「デートへ行ったら、アプリに相手との相性や全体的な感想を伝えます。相手に良い印象を持ったと伝えれば、続けて次のデートの約束をします。デートはあまりうまくいかなかったけれども相手のことが気に入った場合、アプリは忍耐強く時間をかけるようにアドバイスします」。

片想いの場合は、アプリは優しく「次へ進む」ことを促すかもしれない。アプリは優しく、敏感で、繊細だとテマンは主張する。「つまり、男性に対して、『あの娘は君が好きじゃない』とはっきり言いません」。

現在、25億ドルの出会い系産業は、インタラクティブコープ(InterActiveCorp:IAC)傘下のマッチ・グループ(Match Group)が支配している。この状況を撹乱したいとテマンは考えている。マッチ・グループはマッチ・ドットコム、ティンダー(Tinder)、オーケーキューピッド(OkCupid)、プレンティ・オブ・フィッシュ( Plenty of Fish)などを運営する複合企業だ。スタンフォード大学とニューメキシコ大学の研究者が最近発表した研究によると、かつてはパートナーを探す変わった手段と見なされていた出会い系アプリは、カップルが出会う最も一般的な方法に成長した。2017年にオンラインで出会った異性カップルは全体のほぼ40%で、同性カップルの場合は65%にも達する。

あまりに一般的になったため、出会い系アプリの世界は、デート相手を突然拒否して音信不通になる「ゴースティング」から偽アカウント、嫌がらせの報告まで、さまざまな苦情に苛まれている。

「愛を見つけることは人間にとって最も重要なことです」と言うテマンは、自らが出会い系アプリを利用する時に体験した苦労を語る。「出会い系産業は適切に機能していません」。

ここ数年間で、音声テクノロジーの使用が急増した。アメリカ人の5人に1人が …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. AI can make you more creative—but it has limits 生成AIは人間の創造性を高めるか? 新研究で限界が明らかに
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2024 「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集のお知らせ
  3. Interview with Prof. Masayuki Ohzeki: The Future of Quantum Computer Commercialization and the Qualities of Innovators 量子技術を最速で社会へ、大関真之教授が考えるイノベーターの条件
  4. How to fix a Windows PC affected by the global outage 世界規模のウィンドウズPCトラブル、IT部門「最悪の週末」に
  5. Robot-packed meals are coming to the frozen-food aisle 「手作業が早い」食品工場でもロボット化、盛り付け完璧に
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年も候補者の募集を開始しました。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る