KADOKAWA Technology Review
×
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
精神科医に足りない「AI医療」への備え、初の世界調査で明らかに
人間とテクノロジー Insider Online限定
Are psychiatrists really ready for the AI revolution?

精神科医に足りない「AI医療」への備え、初の世界調査で明らかに

精神的健康は世界中で大きな社会問題になっている。機械学習などの人工知能(AI)テクノロジーが解決に役立つ可能性があるが、専門医らの多くはその変化に対する備えができていないようだ。 by Emerging Technology from the arXiv2019.09.18

世界保健機関(WHO)は、世界人口の最大15%が精神的健康(メンタルヘルス)の疾患を経験していると推定している。こうした状況が招く結果は重大だ。たとえば自殺は、ほとんどの国で、若者の死因として2番目または3番目に多い。また、人口の高齢化につれて、認知症の発症率はこれから数十年の間におよそ3倍になることが確実視されている。

同時に、特に低所得国を中心とする世界の多くの地域で、精神的健康の専門家へのアクセスが著しく限られていることも問題だ。たとえば13億人の人口を抱えるインドで診療に携わっている精神科医はわずか9000人にすぎない。

テクノロジーの進歩がこうした状況を改善する助けになる可能性がある。スマートフォンやウェアラブル・センサーによる自分自身の監視や、深層学習によるデータ分析が役に立つかもしれない。実際、これらの手法はすでに、双極性障害を示す気分の変化の検出や、うつ病になるリスクがある人の検出に利用されている。

つまり、人工知能(AI)が精神医学を大きく変革する環境が整っている。実際、多くの観測筋はまさしくそう予測しているのだ。

だが、精神科医自身はどうだろうか。精神医学の専門家は、AIが精神医学の分野にもたらすあらゆる変化において、中心的な役割を果たす必要がある。したがって、彼らの意見はAIの可能性を示す有用な指標になるはずだ。

ノースカロライナ州ダーラムにあるデューク大学医学部のムラリ・ドライスワミ教授ら研究チームは、こうした問題に取り組んでいる。研究チームは、世界中の精神科医に対してアンケート調査を実施し、マシン・インテリジェンスと、それがメンタルヘルス医療に及ぼすと予想される影響について精神科医がどう考えているかを調べた。

「私たちの知る限り、自律的なAIおよび機械学習が精神医学の将来に及ぼす影響に関し、医師の意見を調べた初 …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
  1. A new US phone network for Christians aims to block porn and gender-related content ポルノもLGBTも遮断、キリスト教徒向けMVNOが米国で登場
  2. Musk v. Altman week 1: Elon Musk says he was duped, warns AI could kill us all, and admits that xAI distills OpenAI’s models 「オープンAIを蒸留した」マスク対アルトマン第1週、法廷がざわめく
  3. Will fusion power get cheap? Don’t count on it. 核融合は本当に安くなるのか? 楽観論に「待った」をかける新研究
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
AI革命の真実 誇大宣伝の先にあるもの

AIは人間の知能を再現する。AIは病気を根絶する。AIは人類史上、最大にして最も重要な発明だ——。こうした言葉を、あなたも何度となく耳にしてきたはずだ。しかし、その多くは、おそらく真実ではない。現在地を見極め、AIが本当に可能にするものは何かを問い、次に進むべき道を探る。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る