KADOKAWA Technology Review
×
【1/31まで】年末年始限定!お得に購読できるキャンペーン実施中
ツイッター、トランプ大統領の投稿に「要事実確認」ラベル
-
Twitter fact-checks a Trump tweet for the first time

ツイッター、トランプ大統領の投稿に「要事実確認」ラベル

ツイッターはドナルド・トランプ大統領のアカウントに投稿された2つのツイートに事実確認を促すラベルを付けた。同社がトランプ大統領のツイートにこうしたラベルを付けたのは今回が初めて。 by Abby Ohlheiser2020.05.28

ツイッターは5月26日、ドナルド・トランプ大統領のツイッターアカウントに投稿された2つのツイートに事実確認を促すラベルを付けた。同大統領は、@realDonaldTrump(トランプ大統領の個人アカウントで、ソーシャルメディアでの情報発信の中心として使用されているもの)によるツイートで郵便投票は「実質不正」であるとし、「不正な選挙」につながると発言していた。ツイッターがトランプ大統領のツイートにこうしたラベルを付けたのは今回が初めて。

ツイッターは5月に入って、新しい警告ラベルと事実確認を促すメッセージを導入した。これらは誤った情報あるいは誤解を招くおそれのある情報を含むツイートに対して使用され、各国首脳によるツイートも対象となっている。トランプ大統領のツイートに付けられた事実確認ラベルは、「郵便投票について正しい情報を得ること」を閲覧者に促し、誤った主張や事実確認をする第三者機関の見解をツイッターがまとめたページへと誘導する。この方針の発表後、ツイッターは主に、新型コロナウイルスに関する有害な可能性のある誤情報にこれらのラベルを適用してきた。

ツイッターはこれまで、トランプ大統領のツイートに自社ルールを適用することに対して消極的であった。同大統領はルールに違反すると思われる内容を多くツイートリツイートしてきたが、ルールの抜け穴がいくつかあり、それらに守られていた。たとえば、政府機関によるツイートを例外事項として扱ったり、ツイッターのルールに違反するツイートでも「報道価値」を考慮したりするといった具合だ。ツイッターは昨年、政府関係者が所有する大規模なアカウントによるツイートが同社のルールに違反した場合、閲覧者によるアクセスをまれに制限することがあり得ると発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の「インフォデミック」、すなわち、パンデミックに関する有害となり得るデマが蔓延したことで、多くのソーシャルメディア・プラットフォームは自社ルールの強化を余儀なくされている。

誤解を招くような他のトランプ大統領のツイートはどうなのだろうか? ここ数日にわたり、同大統領はツイッターの方針に違反すると思われるツイートを他にも複数投稿している。5月20日には、ネバダ州が「違法な」郵便投票書類を配布しており、同州とミシガン州が大統領選挙に郵便投票を採用するなら、両州への補助金を「凍結する」という不当なツイートを投稿した。ツイッターは当時、これらのツイートは人々に投票をしないよう直接呼びかけるものではないため、選挙に関するデマに対する同社の方針には違反しないとしていた。同社の選挙の清廉性に関する方針では、「選挙やその他の市民活動の操作や妨害を目的」としてツイッターを利用することを禁じている。

またツイッターは、トランプ大統領が投稿した根拠のない陰謀論を助長するツイートに対策を講じることにも及び腰だった。そのツイートとは、ニュース専門放送局であるMSNBCのホストであるジョー・スカボローが下院議員であった2001年に、あるインターン生の死を招いたと主張するものであった。実際には、調査では不正行為の証拠は見つからず、死因に関して不審な点もなかった。死亡したスタッフの夫は先週、ツイッターのジャック・ドーシーCEO(最高経営責任者)に手紙を書き、トランプ大統領のツイートを削除するよう要請した。その手紙がニューヨーク・タイムズ紙で5 月26日に公開されると、ツイッターは、これらのツイートが与えた「苦痛を与えたことを心からお詫びいたします」と声明を発表し、「今後こうした問題により効果的に対応できるよう、既存の機能と方針を拡大する方向で取り組んでいきます。こうした変化を早期に実現できるよう努めます」と述べた。

人気の記事ランキング
  1. These scientists used CRISPR to put an alligator gene into catfish ワニの遺伝子を組み込んだ「CRISPRナマズ」が米国で誕生
  2. Why EVs won’t replace hybrid cars anytime soon トヨタの賭け、EV一辺倒ではなくハイブリッド車を売り続ける理由
  3. What’s next for batteries リチウムイオン以外の選択肢は台頭するか? 23年の電池業界を占う
  4. How AI-generated text is poisoning the internet AI生成コンテンツに汚染されるインターネット、その対策は?
アビー・オルハイザー [Abby Ohlheiser]米国版 デジタル・カルチャー担当上級編集者
インターネット・カルチャーを中心に取材。前職は、ワシントン・ポスト紙でデジタルライフを取材し、アトランティック・ワイヤー紙でスタッフ・ライター務めた。
2023年のテクノロジー大予測

2023年のテクノロジーはどう動くのか? AIから量子コンピューター、宇宙開発、mRNAワクチンまで、重要トレンドをMITテクノロジーレビューが徹底予測。各分野の専門家や有力プレイヤーへの取材をもとに、技術・資金・政策などの多角的な視点で解説する。

記事一覧を見る
人気の記事ランキング
  1. These scientists used CRISPR to put an alligator gene into catfish ワニの遺伝子を組み込んだ「CRISPRナマズ」が米国で誕生
  2. Why EVs won’t replace hybrid cars anytime soon トヨタの賭け、EV一辺倒ではなくハイブリッド車を売り続ける理由
  3. What’s next for batteries リチウムイオン以外の選択肢は台頭するか? 23年の電池業界を占う
  4. How AI-generated text is poisoning the internet AI生成コンテンツに汚染されるインターネット、その対策は?
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.9
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.9量子時代のコンピューティング

グーグルやIBMなどの巨大テック企業からベンチャーまで、世界的な開発競争が加速する「量子コンピューター」を中心に、コンピューティングの動向を取り上げる。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る