KADOKAWA Technology Review
×
Innovators Under 35 Japan 2026 候補者募集開始!
フェイスブックが開発急ぐ
ディープフェイク対策は
「最悪の未来」に間に合うか
Facebook
人工知能(AI) Insider Online限定
Facebook’s deepfake detection challenge shows how hard they still are to spot

フェイスブックが開発急ぐ
ディープフェイク対策は
「最悪の未来」に間に合うか

フェイスブックがディープフェイク対策に先行して取り組んでいる。ディープフェイク映像を作成するツールが出回り、誰もが使えるようになると、本物の映像でさえ信頼できなくなる可能性がある。 by Will Douglas Heaven2020.06.16

ディープフェイクは一般人にとっても研究者にとっても気に障るものだ。実際には言ってもやってもいないようなことを現実のように見せる人工知能(AI)で作られた映像には、どこか独特な不気味さがある。

ディープフェイクを作るためのツールは、今では広く手に入れられるようになり、比較的簡単に利用できるようになった。そのため、ディープフェイクが危険なデマを広めるためにも利用されるのではないかと心配している人は多い。例えば政治家たちは、他人の言葉を自身の口に被せられたり、参加してもいない場所に参加させられたりする可能性がある。

少なくとも心配事ではある。しかし実のところ、ディープフェイクは人間の目ではまだ比較的容易に見分けられるし、2019年10月にサイバーセキュリティ関連企業のディープ・トレース・ラボ(Deep Trace Labs)が発表した包括的なレポートによると、ディープフェイクはこれまでに、いかなるデマ・キャンペーンにも使用されていない。ただし、同レポートによると、ネット上に投稿されたディープフェイクの数は、過去7カ月で約1万5000本に達し、急速に増加している。この数は現在ではもっと多くなっているはずだ。

ソーシャルメディア企業は、ディープフェイクがすぐにでも自社のサイトに氾濫することを懸念している。だが、ディープフェイクを自動的に検出することは難しい。問題に対処するために、フェイスブックはAIを利用して、AIが生成したフェイク動画を検出しようとしている。フェイク動画を発見するようAIを訓練するため、同社は過去最大規模のディープフェイクのデータセットを提供している。実在する3426人と、既存のさまざまな顔入れ替え手法を使って作成した、10万本以上の映像クリップだ。

「現在のところ、ディープフェイクは大きな問題ではありません」。フェイスブックのマイク・シュロープファーCTO(最高技術責任者)は説明する。「ですが、ここ数年で苦労して学んだ教訓は、油断して不意を突かれるな、ということです。起こることに備えるのではなく、決して起こらないはずの多くのまずい事態に備えておきたいのです」。

フェイスブックはまた、「ディープフェイク・ディテクション(検出)・チャレンジ(Deepfake Detection Challenge)」コンテストの優勝者も発表した。コンテストには2114人が参加し、フェイスブックのデータセットで訓練した …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
▼Promotion
社会実装都市「ひろしま」の魅力に迫る ローカル ✕ イノベーション
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る