KADOKAWA Technology Review
×
7/30イベント「バイブコーディングの正体——AIエージェントはソフトウェア開発を変えるか?」申込受付中!
世界最大級の貴重な脳のコレクション
Adam Voorhes & Robin Finlay
The world's largest collection of malformed brains

世界最大級の貴重な脳のコレクション

100個ほどのガラスびんの中には、精神科病院から寄贈された貴重な患者の脳が収められている。 by Robin Finlay2021.09.21

これらの人間の脳の断面は、かつて教育目的で使われていたものだ。2011年に写真家のアダム・ヴォーレスが初めてこのコレクションを訪れたときは、もう何十年も放置された状態だった。以下の画像は、ヴォーレスがアレックス・ハナフォードと共著で出版した脳についての書籍から抜粋したものだ。

ADAM VOORHES & ROBIN FINLAY

テキサス大学には、ヒトの異常な脳の標本を集めた世界最大級のコレクションがある。 100個ほどのガラスびんには、当時精神科病院だったオースティン州立病院の患者の脳が収められている。同病院の神経病理学者だったコールマン・ド・シェナーが1950年代から30年かけて収集したものだ。

ADAM VOORHES & ROBIN FINLAY

「ダウン症」というラベルが貼られたガラスびん(上右)には、複数の脳が、おそらく他の臓器とともに収められているように見える。多くのガラスびんにはラベルが無く、どのような人のものなのかはほとんど分かっていない。

通常は早期死亡につながることが多い神経障害である「滑脳症(かつのうしょう)」のような、明らかに異常な脳もいくつかある。また、表面的には正常に見えても、解剖すると腫れや出血が見られる脳も多い。このコレクションは、MRI(磁気共鳴画像)機器でスキャンされた。

ADAM VOORHES & ROBIN FINLAY

 

人気の記事ランキング
  1. Promotion MITTR Emerging Technology Nite #33 バイブコーディングって何だ? 7/30イベント開催のお知らせ
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2025 「Innovators Under 35 Japan」2025年度候補者募集のお知らせ
  3. What comes next for AI copyright lawsuits? AI著作権訴訟でメタとアンソロピックが初勝利、今後の展開は?
  4. Why the US and Europe could lose the race for fusion energy 核融合でも中国が優位に、西側に残された3つの勝機
  5. Google’s electricity demand is skyrocketing グーグルの電力使用量が4年で倍増、核融合電力も調達へ
robin.finlay [Robin Finlay]米国版
現在編集中です。
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る