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Scrutiny Intensifies on the Warrantless Collection of Americans’ Communications

外国人のついでにアメリカ人も監視する法律が年内期限切れ

外国人を監視するついでにアメリカ人を監視する法律が年内に期限切れを迎える。再延長の議論とトランプ政権発足前に政権移行チームがロシア政府に接触していた問題が絡み、議論の行方が注目されている。 by Mike Orcutt2017.03.13

President Donald Trump addresses Congress last month.
議会で演説するドナルド・トランプ大統領(2月)

大統領選挙期間中にトランプ陣営の関係者とロシア政府高官が接触したことを巡る問題で、米国政府による米国人に対する監視活動(米国内でどんなに自国民の権利を尊重しても、法の抜け穴になるため、人権重視の観点では問題が大きい)に関する事実に注目が集まっている。米国政府は相当の理由がなくても米国外にいると考えられる外国人の通信等を監視する権限があるが、その際、通話相手になるアメリカ国民についても、多くの情報を収集しているのだ。

ワシントンでは何年にもわたって、この種のアメリカ人の通信データのいわゆる「偶発的」な収集の是非が議論されてきた。だが、米議会が2017年末までに再承認しない限り外国情報監視法(FISA)第702条が期限切れになるため、今年は特に激しい議論になりそうだ。

2008年に導入されたFISA 702条は、米国外にいると「合理的に判断できる」「非米国民」の通信情報を米国国家情報局(NSA)が収集することを認めている。このとき、たとえばアメリカ人が対象者と偶然的に通信している場合、監視活動によってアメリカ国民に関するデータも必然的に収集することになる。

トランプ大統領が国家情報長官に指名したダン・コーツは、FISA 702条の再承認を最優先課題に位置付けている。一方、人権擁護派は、議会は、より抑制と均衡に配慮した条文に改正すべきだ、という。

連邦捜査官がどのように、トランプ政権発足前の12月にマイケル・フリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)とセルゲイ・キスリャク中米ロシア大使との会話内容を確認したのかは明らかになっていない。しかしFISA 702条で認められる、ロシア人対象者の監視で得た情報から、フリン前大統領補佐官との通信記録を発見した可能性がある(別に報じられているロシアの銀行の監視の背景事情は不明点が多い)。

米国政府は702条によって、海外で活動中の諜報機関の「対象者(targets)」に関する通信内容をグーグルやフェイスブック等の事業者に開示させることが認められている。702条ではまた、インターネットのバックボーン回線を所有または管理する企業に対しても、通話を含む通信内容を提出させる権限を政府に与えている。提出対象には、対象者が発信元や宛先の通信だけでなく、対象者に関わる通信(監視対象者自身が通信の当事者でない場合)も含まれる。

あるアメリカ人が外国政府機関に所属している場合、あるいは犯罪活動に関わっていることを示す情報を連邦捜査官が得た場合は、その都度、裁判所の命令または令状を取得することで、さらに捜査できる。そのアメリカ人の情報が海外の諜報機関と無関係で、犯罪活動の証拠にならない場合、702条の規定では、米国政府は監視を「最小限にとどめ」、情報の拡散の防止に努めることになっている。

だが実際には702条は厳密性を欠いた表現で規制しており、ニューヨーク大学法科大学院ブレナン司法センターの自由と国家安全保障プログラムのエリザベス・ゴイテイン共同責任者は「政府の活動を許容しており、多くの例外を認める規則が作れるようになっている」と先週の下院司法委員会で述べた。政府は「ほぼ常時」アメリカ人のデータを5年以上にわたって保管しており、NSAは702条を根拠とした監視で得た生データを「日常的に」米国連邦捜査局(FBI)や米国中央情報局(CIA)と共有している、とゴイテイン共同責任者は委員会で述べた。

ただし、人権擁護派が最も問題視しているのは、702条に基づく監視により、裁判所命令や令状によらずに収集したアメリカ人に関するデータを、NSAやCIA、FBIがアメリカ人にIDを割り当て、照会可能にした、いわゆる「裏口」調査のほうだ。FBIは、国家安全保障と無関係の犯罪捜査でも、照会用のIDでアメリカ人を調査できるのだ。ただし、外国情報活動監視裁判所は、この種の調査は憲法に違反しない、と2015年に判断した。

ゴイタイン共同責任者や他の多くの人の主張によれば、ロン・ワイデン上院議員(オレゴン州選出)等、複数の議員や人権擁護派による度重なる要求にもかかわらず、米国政府は702条に基づく監視で収集したアメリカ人の通信数の明確な推定値の公開を拒否しており、FISA 702条の再承認について、事実に基づく議論を妨げている。2011年に、連邦捜査官が702条に基づいて収集した通信は2億5000万件以上あり、そこに含まれるアメリカ人のデータがごく一部であっても、相当量である可能性がある。

2月に上院がダン・コーツ国家情報長官候補の承認を審議した際、ワイデン上院議員は、コーツ長官候補が国家情報長官として承認された場合、議会が702条の再承認を採決する前に、収集したアメリカ国民の通信数の推定値を議会と国民に提示することを約束できるか質問した。コーツ長官候補は、数字を開示する約束まではしなかったが、ワイデン議員と委員に対し、自身または自分のスタッフが「議員が必要であると感じる情報はすべて提供します」と述べた。

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マイク オルカット [Mike Orcutt]米国版 准編集者
暗号通貨とブロックチェーンを担当するMITテクノロジーレビューの准編集者です。週2回発行しているブロックチェーンに関する電子メール・ニュースレター「Chain Letter」を含め、「なぜブロックチェーン・テクノロジーが重要なのか? 」という疑問を中心に報道しています。
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