KADOKAWA Technology Review
×
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
エリック・シュミット
「生成AI時代の大統領選」
に備える6つの提案
Winni Wintermeyer/Redux
倫理/政策 無料会員限定
Eric Schmidt has a 6-point plan for fighting election misinformation

エリック・シュミット
「生成AI時代の大統領選」
に備える6つの提案

2024年は米国をはじめ、多くの国で重要な選挙が予定されており、ソーシャルメディアに選挙をめぐる誤情報が氾濫する可能性が高い。グーグルの元CEOであるエリック・シュミットは、プラットフォーム事業者と規制当局に向けて6つの対策を提案する。 by Eric Schmidt2023.12.18

来年は政治的に激動の年になるだろう。米国、台湾、インド、インドネシアなどの国で大統領選が予定され、40億人以上が投票に向かうため、2024年は史上最大の選挙の年となる。

そして選挙活動では、人工知能(AI)が斬新な方法で活用されている。米国では今年初め、フロリダ州知事ロン・デサンティスの共和党大統領予備選挙陣営がドナルド・トランプ前大統領の加工画像を投稿した。共和党全国委員会は、ジョー・バイデン大統領の再選活動の発表を受け、ディストピアの未来を描いたAI作成の広告を公開した。そしてつい先月、アルゼンチンの大統領候補者はそれぞれ、相手候補者をひどく描写した大量のAI生成コンテンツを作成した。このようなディープフェイクの急増は、新たな政治的競争の場の誕生を告げている。フリーダム・ハウス(Freedom House)が10月に発表した報告書によると、この1年間で少なくとも16か国で人々に疑念を芽生えさせ、反対派を中傷し、公開討論に影響を与えるためにAIが使用された。2024年は世界中で重要な投票が予定されているため、我々はさらなる混乱に備える必要がある。

今後1年の間に、ソーシャルメディア・プラットフォームにもパラダイム・シフトが起こるだろう。フェイスブックなどの活動により、我々はソーシャルメディアのことを「絶え間ないコンテンツが流れ、摩擦のないフィードバックが得られる、一元化されたグローバルな『町の公共広場』」として理解してきた。しかし、X(旧ツイッター)における騒乱や、Z世代におけるフェイスブック・ユーザーの減少、そしてティックトック(TikTok)やディスコード(Discord)といったアプリの台頭は、ソーシャルメディアの未来が大きく変わる可能性を示している。プラットフォームは成長を追求するため、人々の関心を集めることを重視したアルゴリズムや推奨を促進するフィードを通じて感情を増幅し続けた。

しかし、それはユーザーから主体性を奪い(ユーザーは見るものをコントロールできないものだ)、代わりに憎しみや不和に満ちた会話、そして十代の若者の間に蔓延する精神衛生上の問題を残していく。それは15年前に理想主義者たちが夢見た「グローバルで民主的な統一世界の対話」からは程遠いものだ。多くのユーザーがこうしたプラットフォームへの信頼を失い、さまよっている。収益は最大化したが、皮肉なことにそれが利益を損なっているということは明らかだ。

AIがソーシャルメディアをはるかに有害なものにし始めている今、プラットフォームと規制当局はユーザーの信頼を取り戻し、民主主義を守るために迅速に行動する必要がある。私はここに、プラットフォームがユーザーを保護するために強化すべき6つの技術的アプローチを提案する。規制や法律は、これらの行動の多くを奨励または義務付ける上で重要な役割を果たすだろう。これらの改革で誤報やデマに関する問題をすべて解決できるわけではないが、来年の選挙 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
  1. A new US phone network for Christians aims to block porn and gender-related content ポルノもLGBTも遮断、キリスト教徒向けMVNOが米国で登場
  2. Musk v. Altman week 1: Elon Musk says he was duped, warns AI could kill us all, and admits that xAI distills OpenAI’s models 「オープンAIを蒸留した」マスク対アルトマン第1週、法廷がざわめく
  3. Will fusion power get cheap? Don’t count on it. 核融合は本当に安くなるのか? 楽観論に「待った」をかける新研究
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
AI革命の真実 誇大宣伝の先にあるもの

AIは人間の知能を再現する。AIは病気を根絶する。AIは人類史上、最大にして最も重要な発明だ——。こうした言葉を、あなたも何度となく耳にしてきたはずだ。しかし、その多くは、おそらく真実ではない。現在地を見極め、AIが本当に可能にするものは何かを問い、次に進むべき道を探る。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る