KADOKAWA Technology Review
×
Innovators Under 35 Japan 2026 候補者募集開始!
気候テック15:低所得世帯とクリーンエネをつなぐサン・キング
Sun King
気候変動/エネルギー Insider Online限定
2024 Climate Tech Companies to Watch: Sun King connects low-income households to clean energy

気候テック15:低所得世帯とクリーンエネをつなぐサン・キング

サン・キングは、電気が通っていないアフリカとアジアの貧困世帯へ、太陽光発電、エネルギー貯蔵、低排出型調理コンロを従量制モデルで提供する。 by Geoffrey Kamadi2024.10.18

この記事の3つのポイント
  1. サン・キングは太陽光発電と蓄電池で4000万人に電力供給している
  2. ペイゴー・エナジー買収で製品をクリーン調理器具へ拡大
  3. サン・キングの製品は温室効果ガスと屋内汚染の削減に貢献している
summarized by Claude 3

クリーンなエネルギー源へのアクセスは、世界中の低所得社会にとって常に課題となっている。初期費用の高さがその理由の1つだ。世界の少なくとも数億人が、送電網にアクセスできない、もしくは不安定な状況に置かれている。そのため多くの人々が、健康と環境の両方に害を及ぼす灯油やディーゼルなどの低品質な燃料に収入の10%ほどを費やすざるを得ない。

この課題に対する1つの解決策が、家庭でクリーン・エネルギーを使うにあたって、その使用量に応じた手頃な料金を少額ずつ支払えるようにすることだ。

これが、サン・キング(Sun King)が実現した仕組みである。同社は、サブサハラ・アフリカ地域とアジアの地域社会に太陽光パネル、携帯型の太陽光電池式ランプ、電池(バッテリー)、そして照明やデバイス用の家庭用電力供給システムを提供。これによって、4000万人ほどの人々に安定した再生可能エネルギー電力を届けている。こうした従量制ビジネスモデルによって、各世帯の1日当たりの電気代は、わずか0.15ドルで済んでいる。

さらに2023年にペイゴー・エナジー(PayGo Energy)を買収したことで、サン・キングは製品ポートフォリオをクリーン調理器具へと拡大中だ。

ペイゴー・エナジーのコンロは、液化石油ガスを利用する。これによって、多くの家庭で一般的なコンロの加熱に使われている木炭、バイオマスや類似の燃料からの、健康被害や気候温暖化につながる汚染物質の発生を抑えている。コンロと燃料にかかる家計費は、同社の炭素クレジットによって補助される。これは、温室効果ガス排出量削減のために、自主的なカーボン・オフセットのプログラムを通じて同社が獲得しているものだ。

重要なのは、ペイゴー・エナジーが開発した家庭用調理コンロが、屋内汚染物質と温室効果ガスの排出を効果的に削減する点で専門家から高い評価を得ている点だ。サン・キングは、自社 …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
▼Promotion
社会実装都市「ひろしま」の魅力に迫る ローカル ✕ イノベーション
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る