KADOKAWA Technology Review
×
Innovators Under 35 Japan 2026 候補者募集開始!
SNSは億万長者から解放されるか? Blueskyが描くネットの理想
Associated Press
倫理/政策 無料会員限定
We need to protect the protocol that runs Bluesky

SNSは億万長者から解放されるか? Blueskyが描くネットの理想

ソーシャルメディアは今や、一握りの億万長者のやりたい放題の場になってしまった。ブルースカイはソーシャルメディアを私たちに取り戻すための構造と仕組みを備えており、デジタルの未来を確保するのに重要な役割を果たすだろう。 by Deepti Doshi2025.01.24

この記事の3つのポイント
  1. メタとツイッターのCEOが個人的な判断でモデレーションのルールを変更
  2. ブルースカイは分散型のオープンプロトコルを採用し、より健全なSNSを目指す
  3. プロトコルを管理する非営利財団設立などの取り組みが必要だ
summarized by Claude 3

メタのマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)は1月7日、同社が第三者によるファクトチェックを終了することを発表した。これは衝撃的な方針転換ではあったが、必ずしも驚くべきことではなかった。このことは、億万長者の手のひら返しが、インターネット上での私たちの社会生活に影響を与えた最新の例にすぎない。

2021年1月6日以降、ザッカーバーグはフェイスブックの「業界をリードするファクトチェック・プログラム」について議会で誇らしげに語り、ドナルド・トランプをフェイスブックから追放した。しかし、わずか2年後、彼はトランプの復帰を歓迎した。そして昨年、ザッカーバーグは保守派の下院議員ジム・ジョーダンに、ファクトチェック中の疑わしいコンテンツをメタが降格させることはもうないと、内々に保証していた。

現在、メタはファクトチェックを完全に廃止する予定であるだけでなく、ヘイトスピーチに関するルールを緩めようともしている。たとえば、移民やトランスジェンダーの人々に対する恐ろしい個人攻撃を、自社のプラットフォーム上で容認することになるのだ。 

好き勝手をしているソーシャルメディアのCEOは、ザッカーバーグだけではない。イーロン・マスクは、2022年にツイッターを買収し、言論の自由を「民主主義が機能するための基盤」と大げさに宣伝して以来、ジャーナリストたちのアカウントを停止し、白人ナショナリストを含む数万人の追放ユーザーを復活させ、政治広告を呼び戻し、検証やハラスメントポリシーを緩めた。

残念なことに、現在のソーシャルメディアは株主への利益還元と引き換えに、一元的で中央集権型のコントロールを優遇するオーナーシップモデルとなっている。つまり、こうした気まぐれな億万長者たちはやりたい放題なのだ。

その結果、デジタル環境は絶えず変化し、人々は対抗手段がない状態で、不透明なルール変更によって一瞬にしてコミュニケーションの手段や生活の糧を失ってしまう可能性がある。

インターネットはこんな風である必要はない。幸運にも、ちょうどこのタイミングで、新しい選択肢が出現しつつある。

ブルースカイ(Bluesky)について耳にしたことがある人は、おそらくそれを、リベラル派が避難できるツイッターのクローンとして認識しているだろう。しかし、ブルースカイの内部は、ツイッターとは根本的に異なる構造となっている。政治やアイデンティティに関係なく、すべての人にとってより健全なインターネットを実現する可能性がある構造だ。

電子メールと同じように、ブルースカイはオープンプロトコル(ブルースカイの場合はATプロトコル)上に作られている。実際に、誰でもそれをベースにコンテンツを作ることができるのだ。電子メールをベースにしたニュースレター会社を始めるのに誰の許可も必要ないように、人々はブルースカイをベースにしたソーシャルメディア …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
▼Promotion
社会実装都市「ひろしま」の魅力に迫る ローカル ✕ イノベーション
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る