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軍事インテリジェンスに生成AI、米軍が太平洋演習で効率化を実証
Stephanie Arnett/MIT Technology Review | Adobe Stock
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Generative AI is learning to spy for the US military

軍事インテリジェンスに生成AI、米軍が太平洋演習で効率化を実証

米海兵隊は昨年の太平洋演習において、情報分析業務に生成AIを初めて本格導入した。オシントの分析などに活用し、従来に比べてはるかに短い時間で処理できたという。軍事分野でのAI活用が加速する一方で、精度や判断リスクを懸念する声も上がっている。 by James O'Donnell2025.04.16

この記事の3つのポイント
  1. 米海兵隊は最先端の生成AIを使い、外国の情報を調査・選別し脅威を検知した
  2. ヴァネヴァー・ラボは世界中から大量のデータを収集しAIで分析する製品を開発
  3. 生成AIの軍事利用には不正確さなどの欠陥を指摘し懸念する声もある
summarized by Claude 3

第15海兵遠征部隊に所属する約2500名が、昨年1年間の大半を費やして、3隻の艦船に分乗して太平洋全域を航行し、韓国、フィリピン、インド、インドネシアの沖合で訓練演習に取り組んだ。同時に、艦上ではある実験を展開していた。外国の情報を調査・選別し、現地に存在する潜在的脅威を上官に知らせる任務を担う同部隊の海兵隊員は、ペンタゴン(米国防総省)が資金提供してきた最先端の生成AIをテストし、人工知能(AI)ツールを使って初めてその任務を遂行した。

2人の将校は、新しいシステムを利用して、軍事活動を展開している地域のさまざまな国で収集された機密扱いではない記事、報告書、画像、映像といった数千点の「オシント(オープン・ソース・インテリジェンス)」を精査したと語った。従来の手作業による分析よりもはるかに速いペースで処理できたという。たとえば、クリスティン・エンゼナウアー大尉は、大規模言語モデル(LLM)を利用して外国の情報源を翻訳・要約し、ウィル・ロードン大尉は、指揮官に提出する日次情報報告書や週次情報報告書の作成にAIを活用した。

「情報源の検証はまだ必要です」とロードン大尉は付け加えた。それでも、部隊の指揮官たちは大規模言語モデルの活用を推奨したという。「変化の激しい状況で、効率をかなり上げてくれるからです」とロードン大尉は説明した。

彼らが使用した生成AIツールは、防衛テック企業ヴァネヴァー・ラボ(Vannevar Labs)が開発したものだ。同社は11月、国防総省のスタートアップ連携部門である「国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit)」と、最大9900万ドル規模の製造契約を締結した。より多くの部隊に同社のインテリジェンス・テクノロジーを供給することを目的としたものだ。米国中央情報局(CIA)や米国インテリジェンス・コミュニティの元職員らが2019年に創業したヴァネヴァー・ラボは、パランティア・テクノロジーズ(Palantir Technologies)、アンドゥリル・インダストリーズ(Anduril Industries)、スケールAI(Scale AI)といった企業とともに、米軍のAI導入の大きな恩恵を受けている。AIはドローンや自動運転車といった物理的なテクノロジーだけでなく、国防総省が戦争や監視のためにデータを収集、管理、解釈する方法を変革するソフトウェア分野にも及んでいる。

米軍は2017年から、国防総省のAI計画「プロジェクト・メイブン(Project Maven)」で使われているようなコンピュータービジョン・モデルや類似のAIツールの開発に取り組んできたが、ヴァネヴァー・ラボが開発したような、人間並みに会話ができる生成AIツールの活用は、新たな未開拓領域である。

ヴァネヴァー・ラボは、オープンAI(OpenAI)やマイクロソフトなどが開発した既存の大規模言語モデルや、独自の大規模言語モデルを、2021年から同社が収集してきた膨大なオシントに適用している。収集されるデータの規模は想像もできないほどであり、この点がヴァネヴァー・ラボ製品を大きく際立たせている特徴になっている。世界180カ国で毎日、80種類の言語でテラバイト単位のデータが猛スピードで収集されている。ヴァネヴァー・ラボによると、ソーシャル・メディアのプロフィールを分析し、中国などの国家のファイアウォールを突破して、普通なら入手困難な情報を取得する能力を持つ。また、機密扱いではないが、オンラインでは入 …

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MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

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