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By 2040, More Than Half of All New Cars Could Be Electric

ガソリン車は電気自動車にいつ置き換わるのか

電気自動車へ移行する動きが加速している。鍵を握るバッテリーの価格は、2029年までに今より70%下がると予測されている。 by Jamie Condliffe2017.07.11

テスラは知っている。ボルボ(Volvo)も知っている。なんなら、自動車産業従事者のほとんどが知っている。現時点で電気自動車への移行はもう不可避だ。しかし、電気自動車はどれだけの早さで、現在のガソリン車に取って代わるのだろうか?

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(Bloomberg New Energy Finance)の新しい分析はまさにその早さを定量化しようとしている。この分析は、将来電気自動車を購入して維持するのにかかる経費の変動予測が目的であり、自動車メーカーによる電気自動車の開発と販売を支援し、電気自動車の普及を推進する政府の取り組みも考慮している。

分析から得られた予測では、2040年までに販売される新車の54%は電気自動車になるという。この割合は、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスが1年半ほど前に予測した35%から上がっている。予測が正しいなら、将来販売されるすべての新車の主な燃料は電気になるということを意味する。

とはいえ、道のりはまだ明らかに遠い。その理由の一つは、電気自動車の市場が、2016年時点で自動車全体の売上高の1%と非常に小さいからだ。しかし、トレンドは急激に上向きを指している。世界における電気自動車の販売台数は、2017年の第一四半期には19万1700台を記録した。これは前年同期比で40%の増加だ。

新しい予測が楽観的である主な理由は、バッテリーの価格にある。リチウムイオン電池のキロワット時あたりの価格は、2010年から2015年の間に65%下落した(図参照)。また、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスは、これから2029年にかけてバッテリーの価格はさらに70%落ちると予測している。この価格の下落によって、電気自動車の購入や維持がより安価になるという。

確かに、多くの人が内燃機関を捨ててモーターへの乗り換えるには、コストメリットが重要だ。しかし、政府も充電インフラを増設したり大気を汚染するディーゼル車を禁止したりすることで、電気自動車の普及を促進する役割を果たすことができる。こういった後押しがなければ、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの予測は楽観的過ぎるといわざるを得ないだろう。

(関連記事:Electric Vehicle Outlook 2017, “ガソリン車と電気自動車の主役交代は2020年代後半,” “ The 2020s Could Be the Decade When Electric Cars Take Over,” “米政府、電気自動車普及に約4万kmの新設高速に充電拠点の整備計画”)

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クレジット Mark Turnauckas | Flickr
ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。
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