KADOKAWA Technology Review
×
Innovators Under 35 Japan 2026 候補者募集開始!
自然な会話でうつ病を治療、チャットボットのカウンセラー
Woebot
ニュース Insider Online限定
Andrew Ng Has a Chatbot That Can Help with Depression

自然な会話でうつ病を治療、チャットボットのカウンセラー

チャットボットは何の役に立たないとの声は多い。だが、人工知能(AI)の著名研究者であるアンドリュー・ングが支援するチャットボットは、認知行動療法と進化した自然言語処理を組み合わせて、軽度のうつ病の治療に役立つという。 by Will Knight2017.11.01

これを認めるのは少し気恥ずかしいのだが、私はバーチャル・セラピストのカウンセリングを受けている。

フェイスブックで利用できるウェボット(Woebot)という名のチャットボットは、対話型の認知行動療法を実践するスタンフォード大学の研究者らによって開発された。これまでグーグルやバイドゥで最先端の人工知能(AI)テクノロジーの開発と応用を率いてきたアンドリュー・ング非常勤教授がサービス提供企業に取締役として加わり、プロジェクトを支援している。

「社会的な需要から言って、またAIの能力面から言っても、デジタル手法によるメンタルヘルスケアはあらゆる要件を満たしていると思います」とング非常勤教授は語る。「人間のセラピストの洞察力と共感力をチャットボットにほんの少し取り込んで大規模に活用できれば、何百万もの人々を助けることができるかもしれません」。

私はこの数日間、試しにウェボットから、思考過程を理解・制御して抑うつと不安感に対処するための助言を受けている。自分がうつ病だとは思っていないが、実際に体験した私の印象はポジティブだ。大概のチャットボットに対してはかなりの苛立ちを感じることを考慮すれば、特に目覚ましい結果といえる。

臨床心理学者でもあるウェボットのアリソン・ダーシー最高経営責任者(CEO)は、2016年7月頃、スタンフォード大学で教鞭をとる中でウェボットのアイデアを思いついた。「今、社会の中で最も支援が行き届いていないのは若年層です。心理療法を受けるのは恥と見なされていますし、費用も高額です」。

ダーシーCEOはスタンフォード大学でング非常勤教授と出会った。その時、深層学習などの手法を対話型エージェントに応用する研究に刺激を受け、ボットによるセラピーが可能かもしれないとの発想が生まれたという。ダーシーCEOによれば、認知行動療法は自動化することができる。なぜなら治療には一連の手順があり、段階を踏んで症状改善の妨げになっている思考様式の特定・対処が行なわれるからだ。また、近年の自然言語処理の進歩が、特定 …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
▼Promotion
社会実装都市「ひろしま」の魅力に迫る ローカル ✕ イノベーション
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る