KADOKAWA Technology Review
×
Innovators Under 35 Japan 2026 候補者募集開始!
世界的なセキュリティ会議で議論された、業界の意外な脆弱性
Nico Ortega
ニュース Insider Online限定
Cybersecurity’s insidious new threat: workforce stress

世界的なセキュリティ会議で議論された、業界の意外な脆弱性

サイバー攻撃による経済上の損失が問題となる一方で、こうした攻撃から企業や組織を保護するセキュリティ担当者のメンタルヘルスの悪化が大きな懸念事項となっている。担当者は際限ない攻撃に常に対処するためにオーバーワークになっており、熟練した働き手が不足していることが問題の悪化に拍車をかけている。 by Martin Giles2018.08.09

セキュリティ関連カンファレンスである「ブラックハット(Black Hat)」に集まった何千人ものサイバーセキュリティ専門家たちは、例年とは違うタイプのセッションを目にすることになった。ブラックハットは毎年夏に灼熱のラスベガスで開催されている巨大な会議だ。新たなコミュニティでは、世界をハッキングの猛攻から守るために戦っている人々が直面している職場の問題が幅広く論じられる。

「メンタルヘルスをハックする:ハッカー・コミュニティの燃え尽き症候群、うつ病、そして自殺と闘う」や「今夜を耐えしのぐ:情報セキュリティにおける依存症」などとタイトルが付けられたいくつかのセッションは、セキュリティ担当チームが受けるプレッシャーと、働き手の健康に与える悪影響について論じるものだ。

「ここにきている人たちの多くが、ユーザーを守りたいという強い気持ちを持っています」と講演者の一人である、デュオ・セキュリティ(Duo Security)のジェイミー・トマセロは言う。「しかし、高いストレスが続く環境に置かれると、目標を達成することは難しくなってしまいます。うつ病と精神疾患のリスクが増大するためです」。

サイバーセキュリティの防御をしている人々の生活に対するこうした影響は、セキュリティに与えるより広範な影響とともに、深く懸念されている。タスクの自動化をさらに進めようとする強い動きがある一方で、サイバーセキュリティを守るためのタスクの多くは、今でも人手を必要としている。メンタルヘルスの問題を抱える働き手は間違いを犯しやすく、パフォーマンスに問題を抱えやすい。これは、不足を補わねばならない同僚たちのミスを誘発する結果にもつながる。

賞金が上がればプレッシャーも高まる

サイバーセキュリティの世界における賞金が高騰するにつれて、問題はかつてないほどに大きくなっている。ハッカーたちはいまや、クレジットカードの詳細情報や電子健康記録 …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. It’s time to address the looming crisis in entry-level work. 「コーディングを学べ」もう通用せず、AIが若者の雇用を奪い始めた
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Anthropic’s Code with Claude showed off coding’s future—whether you like it or not 「Claudeに任せてしまおう」 たった1年で激変したソフトウェア開発
▼Promotion
社会実装都市「ひろしま」の魅力に迫る ローカル ✕ イノベーション
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る