KADOKAWA Technology Review
×

生命の再定義

遺伝子編集や遺伝子療法、新治療法や個別化医療、神経工学、合成生命について。

  1. What if aging weren’t inevitable, but a curable disease?
    抗うことのできない「自然現象」から、治療可能な「病気」へ。老化に対する見方が刷新され、病気として治療可能になれば、社会や人々の生活を根本的に変える可能性がある。
  2. 食事を摂りながら体を断食状態にできる「プロロン」。アンチエイジング研究者が苦境の中で開発した、若返りダイエット法を試してみた。
  3. 科学の進歩は、老化の研究にも大きな影響を与えている。そして、若返り、超長寿を望む人が増えている。自らの身体を使って実験をする民間の研究者や、研究に資金を提供し宗教化している高齢の富豪もいる。こうしたトランスヒューマニストたちは何を考え、何を目指しているのか。
  4. 「遺伝子編集ベビー」問題、中国人科学者に懲役3年の実刑判決
    世界初の遺伝子編集ベビーを誕生させたと発表して物議を醸した中国人科学者に対して実刑判決が下された。
  5. ハーバード大学の著名遺伝学者が創業メンバーに名を連ねる米国のスタートアップ企業が、遺伝子検査結果に基づいてパートナー探しを支援するサービスを開発。優生学的だとの批判が殺到する一方、研究者は社会的意義を強調している。

生命の再定義の最新ニュース

  1. Opinion: We need to know what happened to CRISPR twins Lulu and Nana
    昨年11月、世界で初めて遺伝子編集ベビーを誕生させたと発表した中国人科学者は、中国当局によって自宅軟禁され、正確な情報を得ることは困難となっている。未公表の研究論文を読んだペンシルベニア大学医学大学院の准教授は、公表の必要性を訴える。
  2. China’s CRISPR babies: Read exclusive excerpts from the unseen original research
    未公表論文を独占入手
    中国・遺伝子編集ベビー問題
    専門家が語る13の疑問
    およそ1年前、世界で初めてクリスパーで遺伝子を編集した赤ちゃんを誕生させた中国の賀建奎 (フー・ジェンクイ)元准教授が寄稿したと見られる未公表論文の写しを、MITテクノロジーレビューが入手した。その内容は、彼が遺伝子編集ベビーを誕生させるにあたり、倫理的および科学的な規範をどれほど無視していたかを示すものだ。
  3. One mother’s nail-biting journey from egg-freezing to parenthood
    平均寿命が延び、女性の社会進出が進んだにも関わらず、女性の生殖寿命は変わらないままだ。米国では「卵子凍結」する女性が増え、福利厚生の一環として費用を負担する企業もある。女性の生殖寿命を延ばすことができるのだろうか?
  4. The scientists who are creating a bio-internet of things
    世界中のあらゆるモノがインターネットに接続する中、バクテリアを使った新たなIoTの実現可能性が浮上している。バクテリアは優秀な情報伝達デバイスになる一方で、生物ならではの問題点も残している。
  5. The DNA database used to find the Golden State Killer is a national security leak waiting to happen
    米国では遺伝子系図サービスを使った未解決事件の「犯人探し」が続いている。だが、ボランティアによって運営される大規模なDNAデータベースに重大なセキュリティ上の欠陥があることが判明し、波紋を呼んでいる。
  6. The secret to better beer could lie in cell signaling networks
    ビールの製造に不可欠である酵母を再利用することは、時間とコストを節約するための古くからある醸造家の知恵だが、再利用を繰り返した酵母は最終的には使えなくなる。その理由を探ろうとしている細胞生物学者たちの研究は、将来の老化防止にも役立つかもしれない。
  7. The newest gene editor radically improves on CRISPR
    CRISPRの欠点克服へ
    ハーバード大学が新手法
    「プライム編集」を発表
    従来の「CRISPR(クリスパー)」よりも正確な遺伝子編集を可能とする「プライム編集」は、あらゆる遺伝性疾患の原因となるエラーを修復できるという。
  8. This girl’s dramatic story shows hyper-personalized medicine is possible—and costly
    個別化医療薬の投与によってバッテン病の少女の症状が改善されたとの報告が学術誌に掲載された。だが、患者一人ひとり向けにあつらえる遺伝子治療薬の製造には数百万ドルの費用がかかるとされており、その恩恵を受けられる人は極めて限られているのが現状だ。
  9. CRISPR could help us cure sickle-cell disease. But patients are wary.
    CRISPR遺伝子療法は「現実の患者」を救えるのか?
    遺伝子療法の進歩は、いったいどれだけの患者に治療の恩恵をもたらすのだろうか。遺伝性血液疾患である鎌状赤血球症の患者や家族らは、希望の裏に警戒心や懸念を持っているという。
  10. The next trick for CRISPR is gene-editing pain away
    遺伝子編集技術のクリスパーを用いて、病気やけがによる痛みを感じなくする疼痛治療法が研究されている。痛みを感じない体質を持つ人を調べて発見された遺伝子変異をターゲットとするこの遺伝子療法は、いずれ適用範囲が広げられ、一部の人が持つ超人的肉体能力の恩恵を一般の人も享受できるようになるかもしれない。
  11. Meet the artificial embryos being called “uncanny” and “spectacular”
    幹細胞から作られる人工的なヒト胚から人間が誕生するのは、そう遠くない未来の話かもしれない。研究者らは、人工胚から人間を作り出すことを禁じるための法整備が必要だと訴えている。
  12. Doctors have put human livers in suspended animation
    過冷却で人間の肝臓の27時間保存に成功、ハーバード大など
    ハーバード医科大学院の研究者たちが、人間の肝臓を過冷却した後、27時間後に温かい血液を輸血することで、その機能を回復させることに成功した。人間の臓器を体外で長時間保存できるようになれば、臓器移植を待つ患者の命を救える可能性が高くなるだろう。
  13. The anti-aging drug that’s just around the corner
    「老化防止薬」がもうすぐやってくる
    臓器移植の拒絶反応を防ぐための免疫抑制剤「ラパマイシン」が、老化に伴う免疫低下を改善することが動物実験で分かっている。人にも同じ効果が見られれば、人の老化の予防に役立つかもしれない。最初の研究結果は、1年以内に明らかになるという。
  14. Gene-edited cattle have a major screwup in their DNA
    遺伝子編集動物のアイコン
    「角のない牛」で新事実
    細菌のDNAが混入していた
    米スタートアップが遺伝子編集で作り出した「角のない」牛の遺伝子に、細菌のDNAが混入していることが、米国食品医薬品局(FDA)の調査で判明した。発見されたDNAが牛やそれを食べる人間に影響を及ぼす可能性は低いとしているが、同社の目論む遺伝子編集による牧畜業革命は停滞を余儀なくされている。
  15. Biohackers are pirating a cheap version of a million-dollar gene therapy
    特定の研究機関に所属しないバイオハッカーたちのグループが、1回100万ドルもする遺伝子療法「グリベラ」の廉価な海賊版を試作したことを発表した。グループは遺伝子療法が高価であることを理由にしているが、知的財産の問題や治療のリスクが物議を醸している。
  16. Measuring the shape of proteins just got easier thanks to mathematics
    生物の体内で働くタンパク質の機能はタンパク質の形状によって決まる。現在使われている2つのタンパク質構造測定法は、異なる測定結果を導き出すが、両者の結果を比較することで、タンパク質の形状をより正確に理解できる可能性がある。
  17. A doctor and medical ethicist argues life after 75 is not worth living
    オバマ政権の医療保険制度改革を主導した医師で医療倫理学者のエゼキエル・エマニュエルが5年前に発表したエッセイは、大きな反響を呼んだ。75歳以上の延命処置は拒否すると語るエマニュエル医師は、「高齢の米国人がよぼよぼの状態で長く生き過ぎている」と主張する。62歳になった現在、発言の真意を聞いた。
  18. Has this scientist finally found the fountain of youth?
    老化に関わる遺伝子のスイッチのオン・オフを切り替えるエピゲノム編集技術で、マウスの若返りが実証されている。ソーク研究所の研究者らは、この技術を人に応用すれば、人の寿命を30~50年は伸ばせるかもしれないと考えている。
  19. CRISPR baby maker explored starting a business in designer-baby tourism
    遺伝子編集ベビーの誕生を発表して世界を震撼させた中国人科学者は、富裕層向けの医療観光ビジネスを計画していた。「3人の親を持つ子ども」を誕生させたことで知られる中国人医師とも事業協力について話し合っていたという。
  20. How biotech went from “no way” to payday in the cannabis business
    遺伝子組み換えの技術者は、人々の健康と娯楽のために合成カンナビノイド作りたいと考えている。しかし、公衆衛生に有害な影響をもたらせば、人々から反感を買うことになるだろう。大麻産業に参入するバイオテクノロジー企業は、ビジネスチャンスと道徳心のせめぎ合いに苦心している。
  21. Wristwatch heart monitors might save your life—and change medicine, too
    最新の腕時計は、ボタン一つで簡単に心電図を取ることだってできる。体の異常をすぐに検知できるウェアラブル機器は、従来の医療機器のあり方を変え、数千万人の命を救う可能性を秘めている。
  22. A third CRISPR baby may have already been born in China
    3人目の遺伝子編集ベビー、
    中国ですでに誕生の可能性
    昨年11月、遺伝子編集された双子の赤ちゃんが中国で誕生したニュースが世界を震撼させた。その際の情報によると、遺伝子編集された胎児を妊娠している女性がもう一人おり、すでに誕生していてもおかしくないはずだ。しかし、中国当局は3人目の遺伝子編集ベビーの誕生について、現時点では口を閉ざしている。
  23. Brain signals can reveal how “awake” a fly’s brain is
    「意識」はつい最近まで、研究者にとってタブーとされていた研究題材だった。オーストラリアのモナシュ大学の研究者らは、ハエの意識を測定する新たな手法を開発し、意識が覚醒しているハエとそうでないハエを、検査によって区別できることを見い出した。
  24. A CRISPR startup is testing pig organs in monkeys to see if they’re safe for us
    ハーバード大学の遺伝学者であるジョージ・チャーチ教授が共同創業したイージェネシスはいま、移植用ヒト臓器の深刻な不足を解決するために、遺伝子を改変したブタの臓器を使った実験をしている。現在、サルで試験をしている段階だが、ブタの臓器を人間で試す前に克服しなければならない重要な問題が依然としていくつかある。
  25. China’s CRISPR babies could face earlier death
    中国の研究者が昨年誕生させた「遺伝子編集ベビー」について、新たな研究結果が発表された。ある研究者が「UKバイオバンク」に登録されている人々の遺伝子情報を調べたところ、同様の遺伝子変異を持つ人々が短命であることが分かったという。
  26. Cancer? This researcher says he can see it in your blood
    「リキッド・バイオプシー」の先駆者として知られるジョンズ・ホプキンズ大学のバート・フォーゲルシュタイン博士らが実用化へ向けて新たな企業を設立した。がんを早期発見することで、治療を施しやすくするという。
  27. Researchers have swapped the genome of gut germ E. Coli for an artificial one
    大腸菌の全遺伝子を合成ゲノムに置換、遺伝コードを「圧縮」
    ケンブリッジ大学の研究チームは、大腸菌の全遺伝子の置き換えととともに遺伝コードの書き換えに成功した。自在な物質を合成できる細菌の作成もいずれ可能になるかもしれない。
  28. Gene therapy may have its first blockbuster
    200万ドルの「世界一高い」遺伝子治療薬が認可、保険市場に混乱
    脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子療法の治療薬「ゾルゲンスマ」が米国食品医薬品局(FDA)に承認された。200万ドルという高額な遺伝子療法は、保険市場に混乱を引き起こす恐れがある。
  29. Celebrity biohacker Josiah Zayner is under investigation for practicing medicine without a license
    有名バイオハッカー、無免許医療行為の疑いで聴取へ
    DIY遺伝子療法で有名なバイオハッカーが、無免許での医療行為の疑いで、近くカリフォルニア州当局の聴取を受けることが明らかになった。
  30. A medical app uses your smartphone’s camera to carry out lab tests at home
    スマホカメラを利用して自宅で尿検査を実施できるシステムが英国で初めて商用展開され、その結果が発表された。これまで検査を受けなかった人々の多くが受検し、医療費の削減が見込めることがわかったという。
  31. A robotic catheter has autonomously wound its way inside a live, beating pig’s heart
    心臓内部を自律移動するロボット・カテーテル、「ゴキブリ」に着想
    ハーバード大学医科大学院の研究チームが、心臓内部を自律的に移動できるロボット・カテーテルを開発した。ゴキブリの移動にヒントを得たという。
  32. The DIY designer baby project funded with Bitcoin
    中国の科学者による遺伝子編集ベビーの誕生は、世界中で非難を浴び、規制強化への動きを促したが、自費でデザイナーベビーを作ろうとするDIYバイオハッカーを抑えつけることは難しい。実際、ある若者は、ビットコインで得た資金を使って、テクノロジーで能力を強化したトランスヒューマンを作り出そうとしている。
  33. We finally know how fish swim so fast
    50年以上もの間、魚類が推進力を得る方法を説明する2つの理論の正当性が物理学者らの間で議論されてきた。北京計算科学研究センターの研究者らが、数値流体力学モデルを使ったコンピューター・シミュレーションでその問いに答えを出した。
  34. How a Newton’s cradle for photons could reveal the secrets of photosynthesis
    中国の研究チームが、光子を使った量子スケールの「ニュートンのゆりかご」を作成した。このゆりかごは、ノイズを混ぜることでエネルギー伝達効率が向上するという不思議な性質を持っており、光合成や臭いの検出など生命体におけるエネルギー伝達の仕組みを解明するのに役立つと見られている。
  35. A simple blood test to predict premature births could save babies’ lives
    早産で生まれる赤ちゃんは、毎年1500万人にも及ぶ。早産の可能性を予測できれば、その命を救えるかもしれない。スタンフォード大学のステファン・クエーク教授はリスクの低い血液検査による予測方法を開発し、商用化に取り組んでいる。
  36. Electric nanoparticles can target and kill cancer cells by zapping them
    イタリアの研究チームが、ナノ粒子を体内に送り込み、超音波を当てて発生する圧電効果によってがん細胞を直接殺す治療法を発案し、試験管内の実験で効果を確認した。がん再発の主な原因となる顕微鏡的残存腫瘍を標的とした治療に特に有効となる可能性がある。
  37. Chinese scientists have put human brain genes in monkeys—and yes, they may be smarter
    人間の知性を形成する役割を担っている可能性のある遺伝子を加えた「遺伝子組み換えサル」を中国の研究チームが作り出した。霊長類から枝分かれして急速に発達した人間の脳の進化の謎を解くためとしているが、倫理上の問題を指摘する声もある。
  38. 23andMe thinks polygenic risk scores are ready for the masses, but experts aren’t so sure
    米国の遺伝子検査企業23アンドミー(23andMe)が、2型糖尿病リスクを判定する新たな遺伝子検査を開始した。専門家からは検査の正確性に疑問が投げかけられ、「体重計のほうが3倍は正確」との声も上がっている。
  39. Genome engineers made more than 13,000 CRISPR edits in a single cell
    「一塩基編集」で1万超の遺伝子を改変、ハーバード大が新記録
    ジョージ・チャーチ教授率いるハーバード大学の研究チームは、これまでで最多となる1万3200もの遺伝子編集を1つの細胞に対して実施した。最終的には、あらゆるウイルスに対して免疫を持つ人間移植用の臓器や組織の作製を目指すという。
  40. What if you could diagnose diseases with a tampon?
    女性の健康改善を目的としたテクノロジーを開発する「フェムテック」企業が増えている。しかし、フェムテック分野で市場拡大が見込めるとして投資家が注目するのは生殖問題を扱う企業に限定されている。そうした現状や女性に対する偏見を打破して、イノベーションを起こすべく奮闘しているスタートアップ企業がある。
  41. We should gene-sequence cave paintings to find out more about who made them
    先史時代の洞窟壁画は多くの謎に包まれている。スペインのバレンシア大学の研究チームは、塩基配列解析の手法を用いることで、壁画がいかに描かれ、保たれてきたのかについて解明する手がかりを得ることができた。
  42. CRISPR experts are calling for a global moratorium on heritable gene editing
    「ヒト生殖細胞の編集は停止を」CRISPR専門家らが呼びかけ
    遺伝子編集技術の第一人者たちが、ヒト生殖細胞に対する遺伝的な改変を目的とした遺伝子編集を、世界規模でいったん停止することを求める公開書簡を発表した。ゲノム改変は将来の世代に予期せぬ結果をもたらす可能性もあり、現在の知識に基づいて生物の種を作り変えようとするのは思い上がりだという。
  43. There’s probably another planet in our solar system
    太陽系に未だに知られていない惑星が存在する可能性は、天文学者たちを魅了し続けている。カリフォルニア工科大学の研究者たちは新たな研究に基づいて、過去20年の間に得られた「第9惑星」の証拠を提示し、もし本当に存在するならば、今後10年以内に見つかるだろうと予測している。
  44. More than 26 million people have taken an at-home ancestry test
    MITテクノロジーレビューの推定によると、消費者直販型の遺伝子検査を受けた人の数が2600万人を突破した。だが、大手2社による寡占をはじめ、検査結果に科学的根拠が乏しいこと、犯罪捜査に使われることによるプライバシー侵害といった課題を抱えている。
  45. A cell-killing strategy to slow aging passed its first test this year
    体内から老化した有毒な細胞を除去する効果があるとされるセノリティクス薬を人間に投与する初の試験が、14人の肺疾患患者を対象に実施された。試験では重大な副作用は確認されておらず、今後、より大規模な治験へと移行するための足掛かりが得られたとしている。
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る