フェイスブックが「マイクラ」でAIアシスタントを開発する理由
フェイスブックの研究チームは、多くの種類のタスクをこなし、人間との関わり合いで成長するAIシステムを開発するには、人気のゲーム「マインクラフト」が最適な環境であると考えている。ルールがシンプルかつ予測可能であることに加えて、プレイヤーたちの協力が得やすいであろうというのがその理由だ。 by Emerging Technology from the arXiv2019.09.05
ゲームプレイから顔認識まで、さまざまな作業でマシン・インテリジェンスは人間をしのぐ働きをしている。
だが、ばつの悪いことに、人工知能(AI)は複数の種類の作業に対処することがまだ苦手だ。AI研究者にとっての次なる大きな目標は、1つの作業で超人的能力を発揮するのではなく、たくさんの種類の作業をうまくこなせるシステムを開発することだ。
フェイスブック・リサーチのアーサー・スラム博士ら研究チームは、人間と対話ができて、要求された広範囲な作業をこなせるAIアシスタントの開発に取り組んでいる。とりわけ、人間との関わりから学び、こなせる作業の幅を広げられるアシスタントを目指す。
目的達成のためにスラム博士らが選んだ舞台は、3Dサンドボックス・ビデオゲームである「マインクラフト」だ。ゲームの中でプレイヤーは、無限に広がるマインクラフトの独自のオンライン世界を探検し、建物を建て、モノを作り、敵と戦うことすらある。
マインクラフトの売上本数は1億7000万本と世界最高であり、毎月9000万人がプレイする人気ゲームとなっている。
マインクラフトのどこがAI研究の役に立つのか。答えは、マインクラフトの世界は無限に種類があるが、ルールは一定の制限の中でシンプルかつ予測可能であるという点にある。AI研究者たちはすでに、マインクラフトでさまざまなAIシステムを訓練し、テストし始めている。
だがスラム博士らは、一歩先を行こうとしている。「1つの困難な作業で超人的能力を発揮するのではなく、もっと簡単で …
- 人気の記事ランキング
-
- Young organs may not be a fountain of youth for recipients 若い心臓は体に合わせて老いる——プーチンには残念な研究結果
- An AI “mind-reading” tool can reconstruct what you’re looking at from a brain scan 「読心術」AIが飛躍、脳スキャンから「見ているもの」を精密再現
- When can we say AI made a scientific discovery? AIを「発見の主体」に据えるAI企業、科学の営みとのずれ
- A new contest pits competitors against each other in a race to biological youth 本誌記者も参加、「生物学的年齢」の若返りを競うコンテスト