気候テック10:ヘリウム冷却炉で産業用熱の脱炭素化に挑むXエナジー
Xエナジーは、ヘリウムで冷却する小型モジュール炉を開発し、化石燃料に頼る重工業の高温の熱を原子力で置き換えることを目指している。 by Mark Harris2026.10.09
- この記事の3つのポイント
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- Xエナジーは高温産業向けにヘリウム冷却の小型モジュール炉Xe-100を開発中
- TRISO燃料とヘリウム冷却により高温かつ安全な運転が可能だが廃棄物量は増加する
- NRCの燃料製造ライセンス取得やダウ、アマゾンとの実証計画が2030年代の稼働を目指し進行中
太陽光パネルや風力タービンは発電には優れているが、重工業が必要としているのは大量の純粋な熱だ。コンクリートやガラス、鋼鉄の製造、さらに多くの化学薬品やプラスチック、肥料の生産は、いまだにその熱を得るために化石燃料に大きく依存している。
従来の原子炉では単純に十分な高温を得られない。従来炉が用いる冷却システムは稼働に液体の水を必要とし、水の沸点を上げるために加圧しても、最高運転温度は必要とされる温度より数百度低いままとなる。
Xエナジーが提案するXe-100炉は、代わりにヘリウムガスを冷却材として使用し、はるかに低い圧力かつ高い温度での運転を可能にする。ヘリウムは水を加熱して過熱蒸気を生み出し、産業界はこれを直接利用するか、タービンを回して80メガワット(MW)の電力を発電するか、あるいはその両方に利用できる。これは現在稼働している大半の原子炉の出力の約10分の1に相当する。
他の小型モジュール炉(SMR)と同様にXe-100は、腐食や溶融に極めて強いトリソ(TRISO:tristructural-isotropic)と呼ばれる最新のウラン系燃料を使用する。コンパクトなTRISOの「ペブル(球状燃料)」は炉の上部から連続的に投入され、ゆっくりと底部へと流れていき、そこでリサイクルされるか廃棄物として取り出される。同社によれば、電源喪失時にも本質的に安全な設計となっており、内部の温度が上昇すると核反応は自然に減速し、やがて停止するという。
主要指標
潜在的インパクト
産業用の加熱は現在 …
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