狙われる産業プラント、
業務用スマホアプリに「穴」
大規模な製造工場や製油所などの産業プラントの現場でも、いまやモバイルアプリの利用が進んでいる。だが、産業制御システムにセキュリティ・ホールがあれば、機械だけでなくプラント全体がダメージを受ける可能性がある。 by Martin Giles2018.02.08
多くの企業で、作業員たちはモバイルアプリ経由で、機械や、ときには産業プロセス全体を監視し管理している。こういったアプリは作業効率の向上に役立つが、一方でサイバー攻撃のターゲットを作り出してしまう。最悪の場合、ハッカーはアプリの欠陥を悪用して機械を破壊できる。それどころか、工場全体を破壊することすら可能かもしれない。
IOアクティブ(IOActive)のアレキサンダー・ボルシェフと、エンベディ(Embedi)のイヴァン・ユシュケヴィッチの2人のセキュリティ研究者は、2017年、シーメンス(Siemens)やシュナイダー・エレクトリック(Schneider Electric)といった企業の34個のアプリを検査した。アプリはグーグル・プレイ・ストアから無作為に選ばれたもので、2人はこれらのアプリから合計で147個のセキュリティ・ホールを発見している。ボルシェフはどの企業のアプリが最も多くの欠陥を持っていたのかについては明言を避け、特定のアプリの欠陥を明らかにすることもしなかった。しかし、まったく欠陥のなかったアプリは34個のうち2個だけだったという。
2 …
- 人気の記事ランキング
-
- The great AI hype correction of 2025 GPT-5ローンチ失敗、 企業95%が成果出せず … 転換期を迎えたAIブーム
- China figured out how to sell EVs. Now it has to deal with their aging batteries. 中国でEV廃車ラッシュ、年間82万トンのバッテリー処理追いつかず
- AI might not be coming for lawyers’ jobs anytime soon そして弁護士の仕事は残った 「44%自動化」の誇大宣伝 司法試験クリアも実務遠く
- 4 technologies that didn’t make our 2026 breakthroughs list 2026年版「世界を変える10大技術」から漏れた候補4つ