KADOKAWA Technology Review
×

ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。

自律自動車はハイブリッド車がベスト、フォードの意外な開発方針 How Do You Design an Autonomous Car From Scratch?

自律自動車はハイブリッド車がベスト、フォードの意外な開発方針

フォードの考えでは、無人乗用車は頑丈でなければならず、さらに驚くべきことに、ハイブリッド式でなければならないという。

これはフォードのある発表に基づいている。現在のトレンドである民生用自動車を無人乗用車へ転用するという流れに逆らって、自律走行向けに特化した自動車を設計・製造するにあたってのフォードの姿勢を説明したものだ。確かに、一理ある。自動車自身が自律運転できるようになれば、ほとんどの自動車の設計に用いられている従来の手法は無用の長物になるからだ。だが、現時点に至るまで、実験段階の小型車と現実味の薄いコンセプト車との間のギャップを埋めるような構想はほとんど見当たらない。

しかしながら、フォードはかなり現実的なアイデアを持っている。自律自動車に第一に要求されるのは耐久性だろうとフォードは考えている。ロボットタクシーが間違いなく担うことになる24時間年中無休の過酷な運用に耐えることが求められるからだ。これを踏まえて、フォードが独自に設計した自律自動車は、同社が製造する警察車輌のような商用車で使われているのと同等の頑丈な装備を採用するとされている。高強度のホイールや高性能ブレーキを想像するといい。

自律自動車がハイブリッド式でなければならないとフォードが考えていることには多少驚きがあるかもしれない。多くの評論家は自動化と電化は一緒に進むと論じている。だが、フォードの認識では、充電スタンド付近で待たなくても長距離にわたって使用できる自動車を利用者は求めている。さらに、車輌に搭載するコンピューターシステムが1回の充電で走行できる距離に多大な影響を及ぼすことを考えると、ハイブリッド式の車輌のほうがよい選択肢になるという。

最後に、フォードは自律自動車に、車道や歩道の他の使用者に違和感を覚えさせないような外観を備えさせる予定である。フォードによると、車のシートの格好をした研究者無人のピザ配達車輌と活動を共にしているのはそのための研究の一環だという。自動車にドライバーがいないとき、一般市民がどう対処するかを把握しようというのだ。

このような自律自動車が1つの形として完成したときに、それがどのようなものになるかは、まだ分からない。だが、米アルファベット(グーグル)傘下のウェイモ(Waymo)が自律化を念頭に設計した、有名なかわいらしいバブルカーとは程遠いものになるだろう。MITテクノロジーレビューが昨年12月に報じたように、ウェイモはバブルカーを廃車にし、従来型の車輌をベースに開発するほうを選んだ。おそらくフォードのような企業が自動運転車を開発する役割を担うことになるだろう。

ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe] 2017.12.11, 16:50
MITテクノロジーレビューは有料会員制サイトです
有料会員になると、毎月150本以上更新されるオリジナル記事が読み放題!
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る