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核融合発電所を15年以内に実稼働、MITのあまりに野心的な計画 MIT researchers say nuclear fusion will feed the grid “in 15 years”

核融合発電所を15年以内に実稼働、MITのあまりに野心的な計画

エネルギー問題の解決策を2033年までに現実のものとすべく、新たな研究が推し進められている。非常に野心的な目標である。

マサチューセッツ工科大学(MIT)によると、MITの研究チームがコモンウェルス・フュージョン・システムズ(Commonwealth Fusion Systems:CFS)という新進の企業と共同研究をするという。CFSはイタリアのエネルギー企業であるエニ(Eni)から5000万ドルの出資を受けて、「核融合実験と発電所の新世代の先駆けとなるべく、段階的研究を急ピッチで遂行する」ことになっている。

核融合には、非常に大きな可能性がある。太陽のエネルギー供給と同じプロセスを使い、理論上は、安価なクリーン・エネルギーを無制限に供給できる。MITによると、新たな取り組みは「高温超伝導体の進歩」を利用して、過激な反応を既存の装置よりも効率的に抑制し、より高い温度と正味エネルギーの産出を実現しようというものだ。

CFSの最高経営責任者(CEO)で、最近までMITのポスドク研究員であったボブ・マムガード博士は、 ガーディアン紙のインタビューでこう語っている。「何としても発電所を実稼働させて、気候変動を抑えるのに間に合わせたいのです。私たちの科学力とスピードと規模の大きさを持ってすれば、15年後には核融合によって、温室効果ガスを排出せずに生み出した電力を送電網に供給できると考えています」。

核融合は、これまで何十年もの間、ずっと期待をかけ続けられているテクノロジーだ。国際熱核実験炉(International Thermonuclear Experimental Reactor:ITER=イーター)をはじめとする多くの大型プロジェクトが、遅延や過剰出費に苦しんでいる。小規模の核融合実験の資金調達は近年増えてきたが、15年という期限は、やはりあまりにも野心的な目標のように思える。

ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe] 2018.03.12, 8:25
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