KADOKAWA Technology Review
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コネクティビティ The Best VR Game Is Also One of the Simplest

VRゴーグルの孤立効果を逆手にとった面白いゲーム

今度の休日、自宅に用意する実質現実ヘッドセットはたったひとつだけでいい。部屋にいるみんなを巻き込むゲームを紹介しよう。 by Signe Brewster2016.11.28

You don’t need a headset to help diffuse this virtual bomb.
ゴーグル装着者だけにはバーチャル爆弾が見えるが、他の参加者の協力がないと爆弾は処理できない

実質現実(VR)未体験の友人や家族を自宅に招くために、最近、リビングルームにVRゴーグルのオキュラス・リフト(Oculus Rift)を用意した。仕事柄、バーチャル世界の説明に苦労してきたので、ゲストが楽しみながら(時には失望しながら)バーチャル空間に反応しているのを見るのは楽しい。

しかし、高性能なVRゴーグルは600ドル前後もするから、2台目を購入する人はほとんどいない。バーチャルゲームの順番待ちは手持ち無沙汰になるが、スティール・クリエイト・ゲームズ(Steel Create Games)製のゲーム『話し続ければ誰も爆死しない(Keep Talking and Nobody Explodes)』を知ってから待ち時間はなくなった。

ゲームのルールは単純だ。VRゴーグルの装着者にはさまざまな部品で覆われた爆弾が見える。各部品はパズルで、マニュアルどおりに操作しないと解除できない。ゴーグルを未装着の他の参加者は、マニュアルは見えても爆弾は見えない。ゴーグルの装着者が部品の特徴を説明し、マニュアルを読む他の参加者の指示に従う。オキュラス製のコントローラー(空中で手を動かして自然に操作できる)は未発売なので、現時点では爆弾の処理にXboxのコントローラーを使う。

ゲームの進行は早くて非常に面白い。ゴーグル内の世界にのめり込み、ワイヤーの色や奇妙なシンボルについて説明する度に、手の平に汗がにじむ。何度も失敗したり、時間がかかりすぎたりすると、爆弾は爆発する。

ゲームの開発者がこのゲームの着想を得たのはハッカソンだった。デモ用機材を設置しても、初期版のVRゴーグルを試そうとする人はほとんどいなかった。ゴーグルを装着して、実際には自分が見えない人に、現実世界で何をするのかを説明する。VRゴーグルの使い方を誰かに教えるほうが、よほどゲームのように感じられたのだ。もうひとつのヒントは、アニメ作品『アーチャー』のエピソードだ。「Cut the tiny bit blue one」の回で、登場人物が無線で指示を受けながら小型飛行船に積まれた爆弾を処理する。

『Keep Talking and Nobody Explodes』のようなゲームは、非対称マルチプレイヤーゲームと呼ばれるジャンルで、実質現実より長い歴史がある。ゲームの開発元のブライアン・フェッター共同創業者は、このジャンルのゲームが多く開発されると考えているが、実質現実による孤立効果に対して必要な答えとは考えていない。フェッターの望みは、多くの家庭がもっとたくさんのVRゴーグルを所有することであり、リビングルームに数人が集まるのではなく、世界中の人をひとつの部屋に集められることが、実質現実のより重要な強みだと信じている。

「私たちはいつも、実質現実が反社会的なテクノロジーかどうか聞かれます。しかし、実質現実は反社会的とは真逆であることを私は実際に目にしてきました。現在のほとんどのマルチプレイヤーゲームに比べて、実質現実はより多くの社会的能力を育くむでしょう。言葉によるコミュニケーションだけでは得られない他人の存在感が実質現実の世界にはあります」

とはいえ、パーティーゲームも必要だ。Nintendo 3DSの『大乱闘スマッシュブラザーズ』には昔ながらの魅力がある。だが、『Keep Talking and Nobody Explodes』は同じ部屋にいるのにゲーム中は手持ち無沙汰になることを逆手にとって面白くしている。友人を自宅に招いたらゲームに夢中になって帰ってくれなくなっても、責任はとれない。

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シグニー・ブリュースターは科学とテクノロジーのライター。特に注目しているのは、たとえば実質現実やドローン、3Dプリントなど、芽生えたばかりのテクノロジーが今後どうなるか、です。記事は、TechCrunch、Wired、Fortuneでも執筆しています。
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