マシン・ビジョンで古典絵画の間の関連性を発見する新研究
プラハのチェコ工科大学の研究者が、マシン・ビジョン・アルゴリズムを用いて、異なる絵画の中から類似したポーズの人物を探すことで、絵画の間の芸術的な関連性を調べる試みを実施した。3万7000枚の絵画の中から類似したポーズを探した結果、絵画の間のさまざまな関係性を見い出せた。 by Emerging Technology from the arXiv2019.09.11
美術史家が追及する重要な疑問の1つは、偉大な芸術家はいかに他の芸術家の影響を受けたか、ということだ。美術史家は芸術作品の様式、内容およびジャンルを調べて、芸術家同士のつながりと影響を調べる。
面倒な作業となる。写真が普及する以前は、芸術作品を複製する唯一の方法は手作業によるものだった。実際、そのような作品はありふれていた。芸術家は自身の作品や同じアトリエの他の芸術家の作品を頻繁に模倣し、模倣作品は数多く存在していた。
だが、この種の模倣の目的は、必ずしも元の作品の複製ではなかった。大抵の場合、芸術家は既存の絵画を自身の作品の出発点として利用し、元の作品の構図やポーズを反映するような作品を生み出す。実際、同じポーズをとった瓜二つの人物の姿が、まったく別の絵画に描かれている例は数多くある。
したがって、美術史は、芸術家や芸術作品の間の関係が複雑に絡み合ったものであり、元の作品と部分的に模倣した作品、完全に模倣した作品への影響の中に描き出せることが多い。
この点で、人物のポーズは重要な役割を果たしている。美術史家がやるべきことの1つは、この複雑に絡み合った関係を紐解き、異なる芸術家により用いられている人物のポーズを調べ、彼らに影響を及ぼした力の片鱗を見い出すことだ。
プラハのチェコ工科大学のトマス・イェニチェクとオンドレイ・チュムの新たな研究により、このような美術史の疑問を追及することがより容易になっている。研究チームは、マシン・ビジョン・システムを用いて、歴史上の名画の中の対象となる人物のポーズを分析した後、同じポーズをとっている人物を含むような他の絵画を探し …
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