KADOKAWA Technology Review
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Deaths in Immune-Therapy Trials Haunt the Experimental Cancer Treatment

免疫療法の臨床試験で死者
実験的がん治療
「CAR-T療法」に暗雲

多くの企業が新型のがん医薬品を競って開発しているが、科学者はまだ安全性を評価している段階だ。 by Emily Mullin2016.12.02

ジュノ・セラピューティクス(本社シアトル)の、有望視されている新型がん治療法の臨床試験で、11月に2人の患者が死亡し、患者自身の免疫細胞によるがん治療薬の行く末が疑問視されている。

治験を実施しているジュノは、急性リンパ芽球性白血病の患者2人が治療中に死亡したことを受け、この実験的がん治療薬の治験を感謝祭の直前に停止したと発表した。同じ医薬品の治験で、今年これまでに3人の患者が死亡した。だが同種の医薬品を開発している他の研究者は競って試験をしており、この新医薬品は、ある種の致死性がん患者には驚くほど有望だとわかっている。

CAR-T療法と呼ばれる治療法では、科学者が患者からT細胞を採取し、がん細胞を識別して攻撃するよう体外で遺伝子を操作したT細胞を再び患者に注入する。米国食品医薬品局(FDA)の認可が得られれば、このような治療法は現在利用できる治療法に反応しない、がん患者の命を救えるかもしれない。

昨年、非ホジキンリンパ腫のCAR-T療法で最先端をいくカイト・ファーマは、治験で患者が1人死亡したことを認めたが、死因は治療とは無関係としている。一方で、ノバルティスはある種のリンパ腫のCAR-T療法の研究を進めている。こうした治療法はがん研究の最先端を象徴するが、有害な副作用があり、米国国立がん研究所でもペンシルベニア大学でも、T細胞治験で患者が死亡した。

最近の死亡例にもかかわらず、この方法には効果がある、十分な証拠がある。「個 …

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