KADOKAWA Technology Review
×
【明日まで】10/31締切 日本初開催 「Innovators Under 35」候補者募集中
Made in America: Asian Tech Giants Say They Will Expand U.S. Operations Under Trump

ソフトバンクとトランプ次期大統領の発表は、シリコンバレー幹部との会合の前哨戦

ソフトバンクとフォックスコンはアメリカでの事業を拡大予定で、次期大統領は喜んで自分の手柄にする。 by Jamie Condliffe2016.12.08

日本で通信事業者を傘下に持つソフトバンクと台湾のエレクトロニクスメーカー、フォックスコンは、米国事業に大幅に投資する意向を発表した。

ソフトバンクの孫正義CEOは、アメリカに500億ドルを投資し、5万人の新規雇用を予定していると発表した。ニュースはマンハッタンにあるトランプタワーのロビーで発表され、その後、孫CEOと次期大統領が会合した。資金は、ソフトバンクがサウジアラビアのソブリン・ウエルス・ファンドと提携して確保した1兆ドルの投資ファンドから拠出される。

発表直後、フォックスコン(アップルなどの企業向けに機器を製造する企業)のニュースが続いた。フォックスコンも米国での営業を拡大予定だという。声明ではフォックスコンの「今後の投資規模は未定」だが、最終決定は「当社の責任者と関連する米国側の要人」の間で直接話し合われた後になされるという。

The president-elect hosted Softbank CEO Masayoshi Son at Trump Tower for the announcement that Son's company would make a huge investment in expanding its U.S. operations.
次期大統領はソフトバンクの孫正義最高経営責任者(CEO)をトランプタワーに迎え、ソフトバンクが米国でのビジネスを拡大するために巨額の投資をすると発表した。

ドナルド・トランプはすでにソフトバンクの宣言を自分の功績にした。当然といえば当然だ。孫CEOは発表で、トランプ政権での規制撤廃の拡大に言及したからだ。

実現すれば、このニュースはトランプの大きな勝利だ。トランプ次期大統領は従来から米国の製造業を活気づける意向を表明し「アップルに中国ではなく米国内でコンピューターやiPhoneを製造させる」と公約している。

アップルが製造と完成品の出荷拠点を米国へ移すとは考えにくい。安価に技能の高い労働力が入手でき、しかも融通が利く中国の工場設備は、現時点での米国内の工場では太刀打ちできない。しかし、もしフォックスコンが事業をアメリカで拡大すれば、アップルもアメリカ国内でより多くの製品を生産するかもしれない。

実際、今後数週間で嫌でもそうなるかもしれない。トランプは来週、シリコンバレー企業の幹部を招いて会合を持つ予定といわれている。話の中身や参加者は定かではないが、オラクルとシスコシステムズの最高経営責任者の参加は確認済みだ。

誰であれ、トランプは間違いなく参加者を説得し、各社の製品を米国内で製造させようとするはずだ。会合は今後4年間のテクノロジーの変化と、その製造場所を展望させることになる。

(関連記事:Reuters, Bloomberg, The New York Times, “メードインUSA iPhoneの値段”)

人気の記事ランキング
  1. OSIRIS-REx collected too much asteroid material and now some is floating away NASA探査機、小惑星のサンプル採取に成功も多過ぎて蓋が閉まらず
  2. The deadline for IU35 Japan entries is approaching Innovators Under 35 Japan、候補者の応募・推薦締切迫る
  3. There might be even more underground reservoirs of liquid water on Mars 火星の南極に新たな地下湖、生命体が見つかる可能性も
  4. Satellite mega-constellations risk ruining astronomy forever 増え続ける人工衛星群で天体観測が台無し、解決策はあるか?
  5. Room-temperature superconductivity has been achieved for the first time 世界初、15°C「室温超伝導」達成 夢の新技術へ突破口
タグ
クレジット Photograph by Spencer Platt | Getty
ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。
Innovators Under 35 Japan 2020

MITテクノロジーレビューが主催するグローバル・アワード「Innovators Under 35」が2020年、日本に上陸する。特定の分野や業界だけでなく、世界全体にとって重要かつ独創的なイノベーターを発信していく取り組みを紹介しよう。

記事一覧を見る
人気の記事ランキング
  1. OSIRIS-REx collected too much asteroid material and now some is floating away NASA探査機、小惑星のサンプル採取に成功も多過ぎて蓋が閉まらず
  2. The deadline for IU35 Japan entries is approaching Innovators Under 35 Japan、候補者の応募・推薦締切迫る
  3. There might be even more underground reservoirs of liquid water on Mars 火星の南極に新たな地下湖、生命体が見つかる可能性も
  4. Satellite mega-constellations risk ruining astronomy forever 増え続ける人工衛星群で天体観測が台無し、解決策はあるか?
  5. Room-temperature superconductivity has been achieved for the first time 世界初、15°C「室温超伝導」達成 夢の新技術へ突破口
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.1/Autumn 2020
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.1/Autumn 2020AI Issue

技術動向から社会実装の先進事例、倫理・ガバナンスまで、
AI戦略の2020年代のあたらしい指針。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る