新たな宇宙望遠鏡で生命体探索、NASAの科学者らが手法を提案
NASA の科学者らは、2021年に打上予定のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使って、太陽系外惑星の酸素を検知・測定する新たな方法を提案した。この方法により、その惑星が生命体に適しているかどうかや、生命体の活動により大気が形成された可能性について知見を得られる可能性がある。 by Neel V. Patel2020.01.21
地球外生命体を見つけるための最もよい方法は、光合成をする生物によって生成される可能性のある大気中の酸素をはじめとする、地球に似た環境を持つ惑星を探すことだと多くの科学者は考えている。その一方で、居住できる可能性がある太陽系外惑星の調査に使用されている現在の機器は、そのような生命の痕跡を探せるような機器を全く備えていない。
しかし、新たな研究論文によると、あと1年強で、地球外生命体の探索範囲を絞り込めるようになる可能性がある。
「『地球以外の惑星に生命体が存在するのか』ということは、人々が抱く最大の疑問の1つです」。同論文の共著者であるカリフォルニア大学のエドワード・シュウィーターマン博士は述べる。「酸素が地球上の生命体と深い関係があることから、太陽系外惑星で酸素を探すことが重要であることが分かっています」。
米国航空宇宙局(NASA) の科学者らが主体となって1月6日にネイチャー・アストロノミー(Nature Astronomy)誌に掲載された研究論文では、2021年に打ち上げが予定されている「ジェイムズ・ウェッブ(James Webb)」宇宙望遠鏡を使って、太陽系外惑星の酸素を検知・測定できる可能性が示されている。たびたび打ち上げが延期されているジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、前々から太陽系外惑星の酸素を調査する任務を負うことになっている。しかし、今回の新たな研究により、 …
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