KADOKAWA Technology Review
×
Uber’s Robotic Taxis Are Headed to San Francisco

ウーバー、無人タクシー実験をサンフランシスコに拡大

サンフランシスコ市民は、ウーバーの新型自律自動車ボルボ XC90sで市内を移動できるようになる。 by Jamie Condliffe2016.12.15

配車サービス会社のウーバー(Uber)は、自動運転タクシーの提供範囲をサンフランシスコにまで拡大する。

ウーバーは近日中にサンフランシスコでUberXを利用すると、自動運転車がやって来るのを目にするようになるだろうと発表した。サンフランシスコに投入されるのは、最新仕様の自動運転車ボルボ XC90s(レーザーによる画像検出・測距 システム(ライダー)と周囲環境を感知するカメラ7台を装備)だ。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、最初に市内を走るのは5台だけで、いずれ追加される。

自動運転車は、人間のドライバーを車から追い出し、タクシー業界を変えてしまうかもしれない。ウーバーがすでに約3カ月間実施しているピッツバーグでの試行と今回の発表は、どちらもウーバーが競合他社より先に自動運転車両を広く展開するための手段だ。MITからスピンオフしたニュートノミーも、小規模の自律型タクシーサービスをシンガポールとボストンで展開している。

ウーバーの自動運転タクシーは、完成とはいえない状態だ。MIT Technology Reviewのウィル・ナイト記者が実験車に乗った記事では「機械の運転はたとえば、路上に飛び出す歩行者にも対応するなど、見事だった」一方で「運転席にいる係員が制御する場面も何度かあった。トラックの後ろに付くように止めたり、別の自動車の急転回を避けるために介入したりしたのだ」という状態だった。

別の問題点もある。カリフォルニア州の自動車管理局によれば、ウーバーは12月8日時点で、州内で自律自動車の試験を実施する許可を得ていない。ウーバーは声明で「弊社がサンフランシスコで自動運転型のウーバーを立ち上げる試験の許可が必要かどうか、という点に議論があることは承知しています」と述べているが「問題を精査した」ところ、許可は不要だと判断した、という。カリフォルニア州も許可が不要だとしているのかは不明だ。

ウーバーには多くの自動運転のライバルが遠からず現れるだろう。昨日はグーグルが開発中の自動運転車テクノロジーが分社化され、今後はウェイモとして運営されると発表された。このニュースは自動運転が研究段階から事業化の段階に入ったことを意味する。関係者によれば、ウェイモは提携中のフィアット・クライスラーと、準自律型ミニバンのクライスラー・パシフィカを使って、早ければ2017年中には乗車シェアリングサービスを始める計画だ、とブルームバーグに答えた

(関連記事:Uber, The Wall Street Journal, “無人タクシー実車へ 実証試験に自動車業界が注目,” “ウーバーの無人タクシー実験 試乗レポート,” “試験中の自動運転タクシーは しばらく試験中のままな理由”)

人気の記事ランキング
  1. Singapore’s police now have access to contact tracing data シンガポールの接触追跡アプリが方針転換、犯罪捜査でも利用可に
  2. The winners of Innovators under 35 Japan 2020 have been announced MITTRが選ぶ、日本発の35歳未満のイノベーターを発表
  3. Don’t panic about the latest coronavirus mutations, say drug companies 新型コロナ「変異種」を過度に恐れる必要がないこれだけの理由
  4. Don’t worry, the earth is doomed 人類を滅亡に導く、15の破壊的リスク
  5. The kitchen of the future is here, it’s just not evenly distributed 電子レンジ、真空調理器超える「キッチン・テクノロジー」の未来
タグ
クレジット Image courtesy of Uber
ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。
Innovators Under 35 Japan 2020

MITテクノロジーレビューが主催するグローバル・アワード「Innovators Under 35」が2020年、日本に上陸する。特定の分野や業界だけでなく、世界全体にとって重要かつ独創的なイノベーターを発信していく取り組みを紹介しよう。

記事一覧を見る
人気の記事ランキング
  1. Singapore’s police now have access to contact tracing data シンガポールの接触追跡アプリが方針転換、犯罪捜査でも利用可に
  2. The winners of Innovators under 35 Japan 2020 have been announced MITTRが選ぶ、日本発の35歳未満のイノベーターを発表
  3. Don’t panic about the latest coronavirus mutations, say drug companies 新型コロナ「変異種」を過度に恐れる必要がないこれだけの理由
  4. Don’t worry, the earth is doomed 人類を滅亡に導く、15の破壊的リスク
  5. The kitchen of the future is here, it’s just not evenly distributed 電子レンジ、真空調理器超える「キッチン・テクノロジー」の未来
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.2/Winter 2020
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.2/Winter 2020SDGs Issue

今、世界中の企業や機関の技術者・研究者たちが各地で抱える社会課題を解決し、持続可能な世界の実現へ向けて取り組んでいる「SDGs(持続可能な開発目標)」。
気候変動や貧困といった地球規模の課題の解決策としての先端テクノロジーに焦点を当て、解決に挑む人々の活動や、日本企業がSDGsを経営にどう取り入れ、取り組むべきか、日本が国際社会から期待される役割について、専門家の提言を紹介します。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る