KADOKAWA Technology Review
×
夏割実施中!購読料20%オフ。
トム・クルーズがクルー?ISSへ向かう初の民間ミッション
NASA
A private company has a private crew going to the ISS next year

トム・クルーズがクルー?ISSへ向かう初の民間ミッション

アクシオム・スペースは、国際宇宙ステーション(ISS)へ向かう初の民間ミッション「Ax-1」に参加する3人の民間宇宙飛行士と契約を交わしたと発表した。2021年第4四半期の打ち上げを目指すとしており、ISSの民間活用に向けた重要な節目のミッションとなるだろう。 by Neel V. Patel2020.11.18

アクシオム・スペース(Axiom Space)は、地球周回軌道に乗り、国際宇宙ステーション(ISS)へ向かう初の民間ミッション「Ax-1」に、元米国航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士であるマイケル・ロペス=アレグリアと共に参加する3人の民間宇宙飛行士と契約を交わした。

アクシオム・スペースは2020年3月、「完全に民間主導による史上初のISSへの有人宇宙飛行ミッション」を打ち上げる計画を発表した。Ax-1と呼ばれるこのミッションは、スペースX(Space X)の宇宙船である「クルー・ドラゴン(Crew Dragon)」を用いて民間宇宙飛行士をISSに運び、少なくとも8日間ISSに滞在するというものだ。

先月開催された国際宇宙会議(IAC:International Astronautical Congress)で、アクシオム・スペースのマイケル・サフレディーニ最高経営責任者(CEO)は、Ax-1の2021年第4四半期打ち上げを目指していると述べた。

クルー(乗組員)に関する情報は、まだわずかしかない。元NASA宇宙飛行士のマイケル・ロペス=アレグリアがミッションに参加するが、他の3人の宇宙飛行士はまだ発表されていない(編注:イスラエルのルーベン・リブリン大統領の11月16日のツイートにより、元イスラエルの戦闘機パイロットであるエイタン・スティッベが2人目の乗組員であると発表された)。アクシオム・スペースが先週水曜日に投稿した宣伝用の画像には3人の男性のシルエットが写っていることから、女性の宇宙飛行士は搭乗しないようだ。

ツイッターなどでは、ISSでの映画撮影についてNASAと協議している俳優のトム・クルーズと映画監督のダグ・リーマンが搭乗する可能性が興奮気味に噂されている。NASAのジム・ブライデンスタイン長官は6月アクシオム・スペースが協議に関与していると述べていた

Ax-1は、映画撮影だけでなく、ISSを民間産業の活動のために開放するというNASAの目標にとって重要な節目のミッションとなるだろう。ISSが2030年までに設計寿命を迎える前に、低地球軌道のさらなる商業化を促すためのプラットフォームとしてISSを使用することにもつながる。アクシオム・スペースは、ISSに接続する居住モジュールを2024年に打ち上げる予定をしている。この居住モジュールの設置を皮切りに、より大規模な民間宇宙ステーションが2020年代の残りを通して建設および組み立てられると考えられている。

人気の記事ランキング
  1. The inside story on why OpenAI agents hacked Hugging Face AIエージェントはなぜハッキングに走ったか?オープンAI報告書の中身
  2. Promotion AI White Paper 2026 松尾・岩澤研協力『AI白書2026』発売、サブスク版も開始
  3. Agriculture relies on fossil fuels. It’s costing us. なぜ肥料が高いのか? 食料価格が化石燃料と結びつく理由
ニール・V・パテル [Neel V. Patel]米国版 宇宙担当記者
MITテクノロジーレビューの宇宙担当記者。地球外で起こっているすべてのことを扱うニュースレター「ジ・エアロック(The Airlock)」の執筆も担当している。MITテクノロジーレビュー入社前は、フリーランスの科学技術ジャーナリストとして、ポピュラー・サイエンス(Popular Science)、デイリー・ビースト(The Daily Beast)、スレート(Slate)、ワイアード(Wired)、ヴァージ(the Verge)などに寄稿。独立前は、インバース(Inverse)の准編集者として、宇宙報道の強化をリードした。
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る