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沈みゆく都市・メキシコシティ、水問題解決への試み
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Climate change is helping sink Mexico City

沈みゆく都市・メキシコシティ、水問題解決への試み

2100万人の人口を有するメキシコの首都・メキシコシティは深刻な水不足に陥っており、汲み上げられる地下水の量が降雨による補充量を上回っているせいで地盤沈下が起こっている。気候変動がこの状況をさらに悪化させる可能性がある。 by Lucas Laursen2022.01.07

乾燥した3つの湖床にまたがる高標高都市・メキシコシティを特徴づけるのは、水の去来だ。メキシコシティでは、雨季には洪水が発生し、乾季には干ばつが起こる。

2100万人の人口を有するメキシコシティでは、地中の帯水層から汲み上げる水の量が、降雨による補充量を上回っている。その結果、過去1世紀の間に地盤は約12メートル沈下し、岩底に突き当たるまでにあと30メートル沈むと推定されている。乾燥した地域であるほど、建物が地震の被害を受ける危険性も高まる。

多くのメキシコシティ住民は、水を利用するために自宅の水道に頼ることができない。2020年、メキシコシティは給水トラックに400万ドル以上を支出し、住民はボトルウォーターのために約1億8700万ドルを費やした。

科学者らの推測によると、気候変動がこうした問題を悪化させる可能性が高いという。

2100万人の人口を有するメキシコの首都・メキシコシティは深刻な水不足に陥っており、汲み上げられる地下水の量が降雨による補充量を上回っているせいで地盤沈下が起こっている。気候変動がこの状況をさらに悪化させる可能性がある。
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