KADOKAWA Technology Review
×
「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集中!
グーグルのAIが描く「パンを作るパンダ」に隠された不都合な真実
Google
人工知能(AI) Insider Online限定
The dark secret behind those cute AI-generated animal images

グーグルのAIが描く「パンを作るパンダ」に隠された不都合な真実

画像生成AIが驚くような進歩を遂げている。オープンAIに続き、グーグル・ブレインも5月23日、最新の画像作成AIを発表した。シェフの格好をしてパン生地を作っているもふもふのパンダ、バタフライで泳いでいるテディベアなどの「かわいい画像」をアピールするが、それには理由がある。 by Will Douglas Heaven2022.05.27

この1か月でまた、人工知能(AI)で作成した奇妙ですばらしい画像が大量に生みだされた。オープンAI(OpenAI)は4月、画像作成用の新しいニューラル・ネットワーク「DALL-E(ダリー) 2」を発表した。DALL-E 2は、要求されればほとんど何でも、驚くべき高解像度で画像を作成できる。はほぼすべての面において、元々の「DALL-E」を上回った。

それからわずか数週間後、今度はグーグル・ブレイン(Google Brain)が、「Imagen(イメージェン)」と呼ばれる独自の画像作成AIを発表した。Imagenの性能はDALL-E 2よりもさらに優れている。コンピューターで作成した画像の品質を評価する標準的な指標で高いスコアを獲得し、生成された画像は人間の審査員グループから好評を博した。

あるツイッター・ユーザーは、「私たちはAIの宇宙開発競争の時代を生きている!」とコメントした。別のユーザーは「ストック写真産業は崩壊した」とツイートした。

https://twitter.com/Chitwan_Saharia/status/1529167543973421057

Imagenの生成した画像は、確かに目を見張るようなものが多い。一見すると、ナショナルジオグラフィック誌に掲載されているような屋外風景もある。マーケティングチームはImagenを使えば、わずか数回のクリックで看板用の広告を制作できる。

しかし、オープンAIがDALL-Eでやったように、グーグルは「かわいさ」に全力を注いでいる。両社とも、擬人化された動物が愛らしいことをしている写真でツールを宣伝している。たとえば、シェフの格好をしてパン生地を作っているもふもふのパンダ、寿司でできた家に座っているコーギー、オリンピックで400メートルをバタフライで泳いでいるテディベアなど、挙げればきりがない。

https://twitter.com/JeffDean/status/1529173221571932160

 

これには、宣伝効果だけでなく、技術的な理由もある。「もふもふのパンダ」と「パン生地作り」という概念 …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Lego bricks are making science more accessible 科学を身近にするレゴブロック、大学の実験装置にも応用
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2024 「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集のお知らせ
  3. AI companies are finally being forced to cough up for training data 「訓練データはタダではない」音楽業界が問う生成AIの根本的問題
  4. AI lie detectors are better than humans at spotting lies 人間よりも優秀な「AIうそ発見器」は社会に何をもたらすか?
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年も候補者の募集を開始しました。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る