KADOKAWA Technology Review
×
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
海底通信ケーブルにセンサーを追加、津波警報を12分早く
TELEGEOGRAPHY
コンピューティング 無料会員限定
These underwater cables can improve tsunami detection

海底通信ケーブルにセンサーを追加、津波警報を12分早く

商業用海底通信ケーブルの中継器にセンサーを追加して津波発生の兆候を検出しようとする取り組みが始まっている。早期に警報を出せるようになれば、それだけ人命が助かる可能性が高まる。 by Christian Elliott2023.02.24

南太平洋に浮かぶ島嶼国家、バヌアツの住民は、常に津波の危険に晒されている。バヌアツの周囲の海底では、津波を引き起こす地震が頻発しているからだ。

津波がバヌアツに到達する前に警報を出せれば、住民が高台へ避難するのに十分な時間ができて、命を救える可能性がある。だが、世界中で65基設置されている津波検出用の深海ブイは、まばらに散らばり過ぎているので、バヌアツに有用な警報を出すのは難しい。

国連イニシアチブである「スマート(SMART:Science Monitoring and Reliable Telecommunications、科学監視と信頼性の高い通信)海底ケーブル」のための合同タスクフォースは、この問題の解決を目指して、新たに設置する商業用海底通信ケーブルに圧力、加速度、温度を測定する簡易センサーを装備しようとしている。このセンサーは、光ファイバーケーブルの信号中継器(およそ50キロメートルごとに信号を増幅するための装置が詰まった防水シリンダー)に追加できる。海底ケーブルを使ってセンサーに電力を供給し、センサーのデータを転送することで、科学者は前例のない規模で海底の情報を集められるようになる。そして、現在の仕組みよりはるかに速く、津波の可能性に関するデータを伝達することが可能となる。

海底ケーブルにセンサーを付け足すアイデアは新しいものではない。たとえば、合同タスクフォースの議長を務めるハワイ大学のブルース・ハウ教授は、オアフ島の北100キロメートルに位置する廃通信ケーブルを使って世界で最も深い場所にある科学観測所を運営している。しかし、年間50億ドル規模の海底通信産業を相手に、自社で設置してい …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【春割】実施中!年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
  1. A new US phone network for Christians aims to block porn and gender-related content ポルノもLGBTも遮断、キリスト教徒向けMVNOが米国で登場
  2. Musk v. Altman week 1: Elon Musk says he was duped, warns AI could kill us all, and admits that xAI distills OpenAI’s models 「オープンAIを蒸留した」マスク対アルトマン第1週、法廷がざわめく
  3. Will fusion power get cheap? Don’t count on it. 核融合は本当に安くなるのか? 楽観論に「待った」をかける新研究
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
AI革命の真実 誇大宣伝の先にあるもの

AIは人間の知能を再現する。AIは病気を根絶する。AIは人類史上、最大にして最も重要な発明だ——。こうした言葉を、あなたも何度となく耳にしてきたはずだ。しかし、その多くは、おそらく真実ではない。現在地を見極め、AIが本当に可能にするものは何かを問い、次に進むべき道を探る。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る