たった1台の自律自動車が自然渋滞を阻む
自律自動車が1台走るだけで、自然渋滞が緩和するという研究結果を、イリノイ大学の研究チームが発表した。しかも、高性能な自律自動車ではなく、高級車にはすでに搭載されているクルーズ・コントロール程度の機能で十分なのだ。 by Jamie Condliffe2017.05.14
「より安全な交通を実現する」という自動運転自動車の長期的な恩恵は、交通量の大半をロボット自動車が占めるようになるまでは十分に感じられないだろうと言われている。それまでは予測不能な肉の塊である人間が交通に影響を与え続けるのだろう。たとえば、交通事故のような影響だ。しかし、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の新しい研究結果では、自律自動車がほんの数台走るだけで交通の混雑を緩和できることを示している。
数台の車が円を作って走っている状態で、1台の車の減速が及ぼす影響を調べる模擬実験で自然渋滞(ファントム・トラフィック・ジャム)が発生するデモを見たことがあるかもしれない。1台の車が特に理由もなくブレーキを踏むと、その減速の影響が車列全体に波及してゆく。イリノイ大学のダニエル・ワーク准教授の研究チームが明らかにした …
- 人気の記事ランキング
-
- AI can make you more creative—but it has limits 生成AIは人間の創造性を高めるか? 新研究で限界が明らかに
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2024 「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集のお知らせ
- A new weather prediction model from Google combines AI with traditional physics グーグルが気象予測で新モデル、機械学習と物理学を統合
- How to fix a Windows PC affected by the global outage 世界規模のウィンドウズPCトラブル、IT部門「最悪の週末」に
- The next generation of mRNA vaccines is on its way 日本で承認された新世代mRNAワクチン、従来とどう違うのか?