KADOKAWA Technology Review
×
Watch the World’s Fastest Drone Drag Race Into the Record Books

世界最速ドローン、時速300キロでドロン

新型ドローンが世界最速となる時速約300キロの記録を打ち立てた。見失ってしまいそうなほど高速だ。 by Jamie Condliffe2017.07.19

ドローン・レーシング・リーグで新型ドローンのレーサーX(Racer X)が時速約300キロという記録的な速度を叩き出した。瞬きでもしたら本当に見失ってしまいそうだ。

レーサーXの開発チームが記録を打ち立てたのは、ニューヨーク州北部にある100メートルのコース。ドラッグレースを何度も実演していた時だ。約794グラムのレーサーXが記録した平均最高速度は時速約263キロで、「電池式の遠隔操作型クアッドコプター(4つの回転翼を備えた回転翼機)による最速の対地速度」となった。過去記録された最高速度は時速約289キロだった。

近づいてくるレーサーXを視認できなくとも、飛行音は確実に耳に入るだろう。レーサーXの小型の回転翼は1分間に最大で4万6000回転するため、無視できないほど甲高い音が発生する。レーサーXのサイズは小さく、高負荷がかかる飛行の際に小さな亀裂が入ることがあるため、レーサーXを開発したチームによれば、初期の試作品は最高速度を記録した際に空中分解したこともあったという。

残念ながら、ドローン・レーシング・リーグの世界選手権イベントにはドローンはレーサーXは出場しない。その代わり、最高時速約145キロを記録しているレーサー3(Racer 3)を使う予定だ。レーサー3はレーサーXよりも遅いが、レース中の進路変更では、高速では危険となるレーサーXよりも有利だろう。

(関連記事:”アドレナリン、ドバドバ ドローンレースが熱い!“)

人気の記事ランキング
  1. An ancient man’s remains were hacked apart and kept in a garage 切り刻まれた古代人、破壊的発掘から保存重視へと変わる考古学
  2. This startup just hit a big milestone for green steel production グリーン鉄鋼、商業化へ前進 ボストン・メタルが1トンの製造に成功
  3. AI reasoning models can cheat to win chess games 最新AIモデル、勝つためなら手段選ばず チェス対局で明らかに
  4. OpenAI has released its first research into how using ChatGPT affects people’s emotional wellbeing チャットGPTとの対話で孤独は深まる? オープンAIとMITが研究
タグ
クレジット Images by Drone Racing League
ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る