KADOKAWA Technology Review
×
唾液から193の遺伝性疾患がわかる、新生児向けDNA検査
Howard Ignatius | Flickr
ニュース 無料会員限定
A new DNA test will look for 190 diseases in your newborn’s genetic code

唾液から193の遺伝性疾患がわかる、新生児向けDNA検査

貧血、てんかん、代謝性疾患などの193の遺伝性疾患の有無を、綿棒で採取した唾液から調べられる新生児向けDNA検査が登場した。検査でわかる症状はすべて治療法が存在するものだが、検査結果によっては親が難しい立場に立たされる可能性もある。 by Emily Mullin2018.02.13

新生児の頬から綿棒で採取した唾液を使う新しいDNA検査により、赤ちゃんの遺伝子を詳細に調べて、貧血、てんかん、代謝性疾患を含む193の遺伝性疾患の有無を調べられるようになる。

検査の費用は649ドルで、健康な赤ちゃんを対象とする。既存のスクリーニング検査を補完するものと位置づけられている。

米国では、最低限の34の疾患の有無を調べる新生児スクリーニング検査を政府が推奨している(一部の州では要件をいくつか追加しているところもある)。標準的な検査では、赤ちゃんのかかとから採取した少量の血液サンプルを用いる。

新たなDNA検査を開発したセマフォー(Sema4)のエリック・シャドCEO(最高経営責任者)は、子供の遺伝子について標準的な検査で得られる情報より多くの情報を欲しがる親がいるかもしれないと話す。セマフォーの検査が対象にしている疾患のいくつかで、適切な診断を受けるまでに …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. A long-abandoned US nuclear technology is making a comeback in China 中国でトリウム原子炉が稼働、見直される過去のアイデア
  2. Here’s why we need to start thinking of AI as “normal” AIは「普通」の技術、プリンストン大のつまらない提言の背景
  3. The US has approved CRISPR pigs for food CRISPR遺伝子編集ブタ、米FDAが承認 食肉として流通へ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る