消費者向けDNA検査に一大ブーム到来、広告費はソシャゲ並み
消費者直販型の遺伝子系図検査を利用する人の数が米国で急増している。業界トップ企業がテレビCMなどに投じる広告費は年間1億ドルを超え、DNA検査は今や、一大ブームの様相を呈している。 by Antonio Regalado2018.02.22
消費者直販型の遺伝子系図検査によってDNAの分析を受けた人の数は2017年には倍以上に増えた。業界の試算によると現時点で1200万人を超えるという。
検査を受けた人々のほとんどは米国在住者だ。今や、約25人に1人の成人米国人が自分の遺伝子データを利用できることになる。この数字によって、一連の新たな遺伝子分析サービスの提供に一層の拍車がかかりそうだ。
DNA検査のブームは値引き商戦の渦中から始まった。各社は年末の大規模な宣伝広告や値引きキャンペーンで、60ドル以下の検査や一人分の料金で2人が受けられる検査を提供したのだ。
「2016年の夏を皮切りに、そこからうなぎのぼりです」と消費者向け遺伝子ビジネスの起業家でDNAギークス(DNAGeeks)の創業者であるデヴィッド・ミットルマン博士はいう。
ユタ州にある遺伝子系図の検査会社、アンセストリー・ドットコム(Ancestry.com)は、これまでに700万人以上の検査を実施したことを2月上旬に発表した。そのうち200万人は2017年の最後の4カ月のものだという。 同社の利用者数は、競合他社全社の利用者数の合計を上回っている。2番 …
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