KADOKAWA Technology Review
×
新型コロナ「便乗」、中国・ロシア系ハッカーが活発化
Photo by Andras Vas on Unsplash
コンピューティング 無料会員限定
Chinese hackers and others are exploiting coronavirus fears for cyberespionage

新型コロナ「便乗」、中国・ロシア系ハッカーが活発化

新型コロナウィルスのパンデミック(世界的大流行)に乗じて、政府支援を受けたハッカー集団が暗躍している。WHOなど、権威ある機関を装ったフィッシング攻撃が目立つ。 by Patrick Howell O'Neill2020.03.25

サイバーセキュリティ関連の脅威情報を扱う複数の企業によると、政府支援を受けた反社会的なハッカーが、現在進行中の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に乗じて敵国へのスパイ活動を世界各地で繰り広げているという。

この数週間、特に中国とロシア政府と連携したハッキング集団が、新型コロナウイルスに関する添付ファイルを貼り付けた悪意ある電子メールを各所に送信している。

政府

サイバーセキュリティ企業のファイアアイ(FireEye)とチェック・ポイント(Check Point)が3月12日に発表した報告書により、中国政府と提携している2つのハッキング集団が、ベトナム、フィリピン、台湾、モンゴルを標的にしていることが明らかになった。ファイアアイの上級インテリジェンス・アナリストを務めるベン・リード担当部長によると、ハッカーはメールに新型コロナウイルスに関する本物の保健衛生情報を記載した書類を添付し、そこに「ソグ(Sogu)」や「コバルト・ストライク(Cobalt Strike)」といったマルウェアを仕込んでいる。

「ここで餌として使われているのは、おそらく公的な情報源から得られた、政治指導者たちによる声明や、新型コロナウイルスを心配している人々に向けた本物のアドバイスです」とリード担当部長は説明する。

「TEMP.Armageddon(アーマゲドン)」と呼ばれるロシアのスパイ活動をするハッキング集団は、ウクライナのターゲットに対してメールを送信し、スピア・フィッシング(標的型フィッシング攻撃)を仕掛けている。スピア・フィッシングとはハッカーが使う戦術の1つで、特別に作成された悪意のあるリンクを送信し、ターゲットにクリックさせることで相手に気づかれることなく感染させる。

さらにファイアアイのアナリストは、最近、ある韓国の標的へのスピア・フィッシングが、北朝鮮のハッカーによるものではないかと疑っている。中国と同じく、韓国も新型コロナウイルスのアウトブレイク(大流行)による影響を特に強く受けている。このフィッシング・メールには、韓国語で「新型コロナウイルス通信」という題名が付けられていた。

「 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. The balcony solar boom is coming to the US 安全性は大丈夫? 米国で「バルコニー発電」がブーム
  2. Three things in AI to watch, according to a Nobel-winning economist AIによる雇用破壊、ノーベル賞経済学者の答えはまだ「ノー」
  3. The era of AI malaise AI閉塞感の時代、私たちはまだ何も分かっていない
  4. Here’s what you need to know about the cruise ship hantavirus outbreak クルーズ船のハンタウイルス感染、パンデミックを心配すべきか?
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る