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Messenger RNA vaccines メッセンジャーRNAワクチン

非常に幸運なことに、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して最も効果的な2つのワクチンで使われているメッセンジャーRNA(mRNA)テクノロジーは、もう20年も前から研究されている。新型コロナウイルス感染症(C …

by MIT Technology Review Editors 2021.04.27

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非常に幸運なことに、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して最も効果的な2つのワクチンで使われているメッセンジャーRNA(mRNA)テクノロジーは、もう20年も前から研究されている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが始まった2020年1月、複数のバイオテック企業の科学者たちは、有効なワクチンを作る方法としてすぐにmRNAに注目した。新型コロナウイルス感染症による死者数が世界中で150万人を突破した2020年12月下旬、米国で2つのワクチンが承認され、パンデミックの終わりの始まりを迎えた。

この新しいタイプの新型コロナワクチンがベースにしているmRNAテクノロジーは、これまで治療に使われたことがない。そのため、マラリアをはじめとするさまざまな感染症に対するワクチンにつながるとして、医療の変革が期待されている。また、新型コロナウイルスが変異を繰り返しても、mRNAワクチンなら簡単かつ迅速に対応可能だ。そのうえ、mRNAは、鎌状赤血球症やHIVの遺伝子を低コストで修正するテクノロジーとしても非常に期待されている。mRNAを用いたがんの治療法も開発中だ。アントニオ・レガラードが、 mRNAの歴史と医学的可能性について説明している。

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