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YouTubeが「陰謀論」動画対策を発表、Wikipediaへのリンク表示へ Linking to Wikipedia articles on conspiracy videos won’t solve YouTube’s core issue

YouTubeが「陰謀論」動画対策を発表、Wikipediaへのリンク表示へ

YouTubeのスーザン・ウォシッキー最高経営責任者(CEO)は、3月13日のSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)で、陰謀論やその他の物議をかもす話題を扱う動画の隣にウィキペディア(Wikipedia)の記事リンクを表示すると発表した。

YouTubeのアルゴリズムには、ニュース動画を見ているユーザーに陰謀動画を推奨してしまう問題がある。たとえば、フロリダ州パークランドでの銃撃事件後、一番の話題として推奨した動画は、射殺事件の生存者の中で積極的に意見を述べていた学生は「俳優」だと主張するものだった。

ウォシッキーCEOによると、「活発に議論されている」話題を扱う動画には、ポップアップを表示するという。カードには、話題となっている内容をよく説明し、動画の問題点をあぶり出すウィキペディアのコンテンツと、そのリンクが掲載される。

本当のニュースの代わりに陰謀動画が推奨されないことをYouTubeが保証するのではなく、事実確認の責任を視聴者に押し付けるものであり、YouTubeのアルゴリズムの根本的な問題解決にはならない。視聴者に正しい情報を提供するのではなく、できるだけ長くWebサイトに留まらせることを優先しているようにさえ見える。

ウィキペディアには何が起きるか。ウィキペディアは誰でも編集できるサイトなので、すぐに懸念されるのは、陰謀論者が問題となっている話題を扱っている記事に自分自身の見解を追記するのではないかという点だ。だが、ウィキペディアの管理母体であるウィキメディア(Wikimedia)はその点について心配していない。ツイッターで次のような声明を発表している。「多くの人、企業、団体が自由な知識の宝庫としてウィキペディアの価値を認めていただくのは、いつだって嬉しいものです。(中略)ウィキペディアは誰でも編集できます。調査によると、多くの人の寄稿により、記事はより正確でバランスの取れたものになるとされています」。

エリン・ウィニック [Erin Winick] 2018.03.15, 12:06
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