KADOKAWA Technology Review
×
「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集中!
ニュース Insider Online限定
A bot disguised as a human software developer fixes bugs

GitHub上でバグ修正競争、人間の開発者上回るボットが登場

ソフトウェアのバグを見つけて質の高い修正パッチを高速かつ自動的に生成するボットが作れたら、開発者にとってこの上ない朗報であろう。スウェーデン王立工科大学の研究チームは、「リペアネーター」と呼ぶボットを開発し、GitHub上で修正パッチの作成を人間と競うテストを実施した。 by Emerging Technology from the arXiv2019.01.10

「この世で死と税金のほかに、確実と言えるものは何もない」。米国の有名な政治家であり、発明家、物理学者であったベンジャミン・フランクリンは1789年にそう記した。フランクリンが現代の世に生きていたら、その2つに「ソフトウェアのバグ」を付け加えたことだろう。

現代のコンピューター・プログラムは複雑さを増しているため、開発過程でバグが生じるのは避けようがない。そのため、バグを見つけ、修正パッチを書くプロセスは、どんなソフトウェア開発のスケジュールにも普通に組み込まれている。トラヴィス(Travis)など、その手のサービスを開発者に提供している企業も実際にある。

 

今日、ストックホルムにあるスウェーデン王立工科大学のマーティン・モンペラス教授らの研究のおかげで、開発者たちの夢が実現している。モンペラス教授らは、バグを見つけ、質の高いパッチを書くのを人間の開発者と競えるようなボットをついに作り出したのだ。

研究チームが「リペアネーター(Repairnator)」と名付けたボットは、人間の開発者と修正部分の発見を競うテストにおいて成功を収めた。「プログラムの自動修正に関するソフトウェア工学の研究において、人間に匹敵するボットを作るためのマイルストーンとなるでしょう」とチームは述べる。

パッチを書くプロセスが自動化できることは、コンピューター科学者の間では長く知られている。だが、ボットが人間と同じくらい速さと品質でパッチを書けるかどうかは明らかではない。

そこでモンペラス教授らは、リペアネーターに人間の開発者のふりをさせ、ソフトウェア開発者向けのバージョン管理サイトである「ギットハブ(GitHub)」で、人間とパッチの開発を競わせた。「カギになるアイデアは、ビルドの不具合を修正するパッチを自動生成して、人間の開発者に提示し、人間の開発者がコードベースへの有効な貢献とし …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Lego bricks are making science more accessible 科学を身近にするレゴブロック、大学の実験装置にも応用
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2024 「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集のお知らせ
  3. Why artists are becoming less scared of AI 見えてきた「生成AIの限界」がアーティストの不安を取り除く
  4. A way to let robots learn by listening will make them more useful 見落とされてきた「耳」、音を学んだロボットはもっと賢くなる
  5. How fish-safe hydropower technology could keep more renewables on the grid 水力発電の環境負荷を軽減、魚と共生する次世代タービン
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年も候補者の募集を開始しました。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る