KADOKAWA Technology Review
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Google Sprinkles AI on Its Spreadsheets to Automate Away Some Office Work

AIの進化でグーグル・スプレッドシートは必要なくなるか

つまらない数字をかっこいいグラフに変えたい? それならグーグルのアルゴリズムにお任せだ。自動化が進めばスプレッドシートを使った仕事はなくなるのだろうか? by Tom Simonite2017.06.05

グーグルのCMでは、人々がバーチャルアシスタントにダンス音楽や動画を再生したり、タイマーをセットしたりするよう頼んでいる。これに比べると、グーグル・スプレッドシートに質問ができる新機能は地味に感じられる。だが、この新機能は、今後、少なからず企業の業務に大きな影響を与えるものになるかもしれない。

データをもとに、何十年もの間オフィスでだらだらと行われてきたやり方でグラフを作る代わりに、ただ何が欲しいか言えばいい。たとえば、「2017年のアイスクリーム売上高のヒストグラム」と打ち込むのだ。そうすれば、あとはグーグルの機械学習アルゴリズムがやっておいてくれる。

この新機能は、昨年発表された「探索(Explore)」に追加されるものだ。探索は、数式を作る代わりに「日曜日の平均売上高はいくら?」と打ち込むことで答えが得られる。探索の新機能は、オフィス業務と経済を変容させつつある、機械学習における進歩の一例を示している。

機械学習の進歩が求人市場をどれほど変えているかについては、しばし議論の的になっている。機械学習はあまりに能力が高くなっており、またあまりに速く進歩しているために、多くの仕事(トラックの運転など)が完全に消えてしまう日も遠くはないと見る予測もある。

それよりも控えめな見解では、ソフトウェアが特定の作業を肩代わりすることで、人間の仕事は根本から変わるだろうが、一掃されてしまうわけではないと示されている。1月に発表されたマッキンゼー・アンド・カンパニーによる分析では、現在の職場で行われている作業の半分は2055年までに自動化される可能性があるものの、人間をまったく必要としない仕事はわずか5%にすぎないという。

グーグルは間違いなく、Google スプレッドシートやその他のオフィスソフトウェアにさらなる自動化機能を追加していくだろう。機械学習を使った機能が自社の顧客の生産性を上げるという主張が、マイクロソフトから市場シェアを奪おうとするグーグルの取り組みの中核になっているからだ。

そのグーグルでさえも、自社の新機能を使うことで浮く時間を各企業がどう使っていくか、あまり予測できてはいない。大企業では、こうした新機能が、アナリスト部門を縮小したり、あるいは少なくとも拡大を控えたりするのにつながるかもしれない。または、すでに働いているアナリストたちを単純作業から解放し、もっと最終的な利益に大きく影響するような、より深い分析や調査を可能にするかもしれない。

現在の機械学習テクノロジーにおける多くの制約を考えると、より確実に言えることは、スプレッドシートそのものは今後もかなり長い間存続するだろうということだ。きれいにラベル付けれて並んだデータを元にグラフを作る行為を自動化することは、また別の話だ。私たちがグラフを作るための質問を考え出したり、グラフを使わないと検討できないようなアイデアを生成する機械を作り出すこととは、まったく別の話なのだ。

(関連記事: “How Technology Is Destroying Jobs,” “China Is Building a Robot Army of Model Workers,” “Basic Income: A Sellout of the American Dream,” “As Goldman Embraces Automation Even the Masters of the Universe Are Threatened,” “The Missing Link of Artificial Intelligence”)

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クレジット Photograph by Sean Gallup | Getty
トム サイモナイト [Tom Simonite]米国版 サンフランシスコ支局長
MIT Technology Reviewのサンフランシスコ支局長。アルゴリズムやインターネット、人間とコンピューターのインタラクションまで、ポテトチップスを頬ばりながら楽しんでいます。主に取材するのはシリコンバレー発の新しい考え方で、巨大なテック企業でもスタートアップでも大学の研究でも、どこで生まれたかは関係ありません。イギリスの小さな古い町生まれで、ケンブリッジ大学を卒業後、インペリアルカレッジロンドンを経て、ニュー・サイエンティスト誌でテクノロジーニュースの執筆と編集に5年間関わたった後、アメリカの西海岸にたどり着きました。
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