KADOKAWA Technology Review
×
日本発・世界を変える「U35 イノベーター」募集中!
実用化が近づく遺伝子編集治療、2017年の4大トピックス
Illustration by Evah Fan
ニュース 無料会員限定
Four Amazing Things Gene Editing Did in 2017

実用化が近づく遺伝子編集治療、2017年の4大トピックス

遺伝子編集技術「CRISPR(クリスパー)」の登場により、かつては治療のすべがなかった難病やがんに対して遺伝子療法を適用できる可能性が高まっている。疾病治療や臓器移植などで実用化が近づきつつある遺伝子編集技術に関する2017年4大トピックスを紹介する。 by Emily Mullin2018.01.10

現時点ではまだ、遺伝子編集技術を用いて人間の病気が治されたことはない。だが、その実現に近づきつつある。数年前に登場した遺伝子編集技術「クリスパー(CRISPR)」は、猛烈なペースで進歩している。この記事では、遺伝子編集技術に関する2017年の注目すべき成果を紹介する。

1. クリスパーによる、米国初のヒト胚改変

2017年8月、シュークラト・ミタリポフ教授が率いるオレゴン健康科学大学の研究チームが、米国初と認められるヒトの胚の遺伝子改変の試みに関する報告をした。研究チームは、しばしば死に至る遺伝性心臓疾患を引き起こす遺伝子変異を伴うヒトの胚にクリスパーを注入し、胚の約4分の3で変異を修正できた。以前にも、中国の研究グループがクリスパーを用いてヒトの胚を改変しているが、この報告がこれまでで最大規模の試みである。

2. クリスパーのより正確なバージョンの開発

クリスパーや他の遺伝子編集手法は、 DNA中で二本鎖を切断して機能する。この手法は遺伝子全体を挿入したり除去したりする場合に特に有効だが、DNAではゲノムのさらに微細なレベルで変異が発生することがある。遺伝子全体ではなく、1つの塩基のみを編 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  2. The UK’s generational tobacco ban might not work. I’m supporting it anyway. 2009年以降生まれには一生売らない——英「たばこ根絶」への賭け
  3. Claude Science is Anthropic’s newest flagship product アンソロピックが「Claude Science」、創薬に照準
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る