KADOKAWA Technology Review
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実用化が近づく遺伝子編集治療、2017年の4大トピックス
Four Amazing Things Gene Editing Did in 2017

実用化が近づく遺伝子編集治療、2017年の4大トピックス

遺伝子編集技術「CRISPR(クリスパー)」の登場により、かつては治療のすべがなかった難病やがんに対して遺伝子療法を適用できる可能性が高まっている。疾病治療や臓器移植などで実用化が近づきつつある遺伝子編集技術に関する2017年4大トピックスを紹介する。 by Emily Mullin2018.01.10

現時点ではまだ、遺伝子編集技術を用いて人間の病気が治されたことはない。だが、その実現に近づきつつある。数年前に登場した遺伝子編集技術「クリスパー(CRISPR)」は、猛烈なペースで進歩している。この記事では、遺伝子編集技術に関する2017年の注目すべき成果を紹介する。

1. クリスパーによる、米国初のヒト胚改変

2017年8月、シュークラト・ミタリポフ教授が率いるオレゴン健康科学大学の研究チームが、米国初と認められるヒトの胚の遺伝子改変の試みに関する報告をした。研究チームは、しばしば死に至る遺伝性心臓疾患を引き起こす遺伝子変異を伴うヒトの胚にクリスパーを注入し、胚の約4分の3で変異を修正できた。以前にも、中国の研究グループがクリスパーを用いてヒトの胚を改変しているが、この報告がこれまでで最大規模の試みである。

2. クリスパーのより正確なバージョンの開発

クリスパーや他の遺伝子編集手法は、 DNA中で二本鎖を切断して機能する。この手法は遺伝子全体を挿入したり除去したりする場合に特に有効だが、DNAではゲノムのさらに微細なレベルで変異が発生することがある。遺伝子全体ではなく、1つの塩基のみを編 …

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