KADOKAWA Technology Review
×
日本発・世界を変える「U35 イノベーター」募集中!
CRISPRの安全性を巡って衝撃を与えた論文が撤回
China Photos | Getty
ニュース Insider Online限定
CRISPR may not cause hundreds of rogue mutations after all

CRISPRの安全性を巡って衝撃を与えた論文が撤回

遺伝子編集技術CRISPRを適用したマウスにオフターゲット効果が多数発生したと発表して物議をかもしていた論文が取り下げられた。執筆者らは以前の実験結果を再現できなかったとしており、論文を掲載したネイチャー・メソッズは「主張を裏付けるデータが不十分だった」と述べている。 by Emily Mullin2018.04.02

ある科学誌が、物議をかもしていた論文を取り下げた。昨年発表された、遺伝子編集ツールのクリスパー(CRISPR)はゲノムを破壊する鉄球だと言及した論文である。

撤回されたのは、マウスにCRISPRを適用して失明を引き起こす突然変異を修正しようとする研究の論文だ。CRISPRで遺伝子エラーはうまく修正できたが、意図していない遺伝子の変更を1000以上も引き起こしてしまったという。それらの変更は、マウスのDNAに害を及ぼす可能性があるのだ。

ネイチャー・メソッズ(Nature Methods)誌に研究結果が発表されると間もなく、CRISPRを人間に使うのは危険すぎるのではないかというパニックが起こった。だが、同様の結果は他の研究者たちには観察されていなかったため、すぐさま遺伝子編集3大企業のトップをはじめとする人々からの批判を招くことになった。3大企業であるクリスパー・セラピューティクス(CRISPR Therapeutics)、エディタス・メディシン(Editas Medicine)、インテリア・セラピューティクス(Intellia Therapeutics)の株価は、研究結果が発表さ …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Four nuclear reactors hit a big milestone in the US 米原子炉スタートアップ4社が臨界達成、原発新時代の幕開けか?
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Interview with Prof. Keisuke Fujii 量子コンピューター、「設計思想」を問う段階へ——藤井啓祐教授に聞く
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る