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グーグルのネット気球
人工知能が操縦へ

グーグルは、コンピューターは気球を成層圏で操縦できると考えた。 by Jamie Condliffe2016.09.26

グーグルの巨大な白いインターネット気球のテスト飛行からすでに数年。その間、グーグルは最適な気球の飛ばし方の情報をずっと収集してきた。そして、グーグルはいよいよ人工知能に風船を操縦させることにした。

ワイアードによれば、グーグルの「プロジェクト・ルーン」を担う研究開発チームは、プログラムに固定された制御アルゴリズムを使うのをやめようとしており、代わりに、どう操縦すれば本来の飛行経路どおりにいくかを理解するための機械学習を使うことにした。

成層圏で気球を自律操縦させるのは、自動車を街中で自律運転させるのとは随分違う。そもそも、気球の操縦方法はたったひとつしかない。風船を上げたり下げたりするために、少し余分な空気を入れたり出したりするだけだ。成層圏では激しい揺れの原因になる気象の変化がよく起きるので、想定外の事態も幅広く存在する。

しかし人工知能システムは、与えられた任務に対して、実際の飛行経路と本来の飛行経路を比較し、プログラムに固定されたアルゴリズムではできないやり方で、どう状況に対応すればよいのか、新しいデータを分析し続けられる。こうした自動化で負担が軽減されれば、研究チームは他の課題に取り組めるようになる。

課題といえば、たとえば、膨大な量の規制は、この種の航空機でネット接続を普及させることの、行く手を阻んでいるように見える。フェイスブックも巨大な太陽電池式ドローンで同様の法律上の問題に直面している。実際、両社は問題を乗り越えるために一致協力しているが、こちらの問題解決には、人工知能以上のものが必要だろう。

(関連記事:Wired, “Alphabet and Facebook’s Stratospheric Internet Plans Get Tangled in High-Altitude Red Tape,” “Project Loon,” “Project Loon Head Details How the Balloons Interact”)

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クレジット Photograph by btwashburn | Flickr
ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。
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