KADOKAWA Technology Review
×
日本発・世界を変える「U35 イノベーター」募集中!
主張:開票トラブルをすべて「不正」扱いするべきではない
Anthony Behar/Sipa USA via AP
カルチャー 無料会員限定
Voters should resist blaming every election glitch on political interference

主張:開票トラブルをすべて「不正」扱いするべきではない

新型コロナウイルスのパンデミックに加えて期日前投票がかつてないほど多いことから、一般的なトラブルまでも、敗北した陣営から「不正」と非難される口実に使われる可能性がある。 by Edward Perez2020.11.02

期日前投票のデータによると、2020年の米国大統領選挙の投票率は、すでに多くの州で過去最高を記録している。11月3日の投票終了まであと数日となったが、すでに7000万人以上の有権者が投票を済ませた。

かつてない高さの期日前投票率や、新型コロナウイルス)のパンデミックによって通常の選挙より厄介な要因が増えたことから、選挙管理人に国中の厳しい監視の目が集まっている。選挙の際のいかなるトラブルや異常も、それを口実として、一方の党が悪行を働いたと対立する党から非難の対象になりかねない。

だが、選挙管理当局の誤りがすべて不正の証拠であるとして引き合いに出されれば、有権者の信頼が損なわれてしまう可能性がある。たとえ批判が善意によるものであったとしても、問題を実際よりも大きく見せてしまうかもしれない。

市民が選挙管理人を非常に高い基準で評価すべきなのは確かである。しかし、どんな選挙においても、ヒューマンエラーや技術上の問題点によって問題が起こるというのもまた事実である。今年は特に、選挙管理人や投票所作業員や業者は、通常の問題に加え、パンデミックがもたらした問題についても対処しなければならないのであるからなおさらだ。

選挙当日が近づくにつれ、米国民は、比較的無害な選挙上のミスと、真の不正行為を区別するように気をつける必要がある。技術的なトラブルについては、そのほとんどが前者として説明がつくと考えた方がよい。

選挙におけるトラブルが悪辣な政治的陰謀の証拠だと主張する人がいたら、他の原因についてもちょっと考えてみてほしい。例えば、投票用紙の誤植は、データのエラーや、忙殺された選挙管理人が校正を念入りにしなかったことが原因とも考えられる。投票所に長蛇の列ができるのは、オンライン・チェックイン・システムの帯域幅の問題が原因なのかもしれず、必ずしも有権者を抑圧しようとする意図的な試みによるものではないかもしれない。

確かに、技術的な問題は有権者に悪影響を及ぼす可能性があるし、問題が発生した場合には必ず対処しなければならない。選挙関係者、有権者、メディアは、こうした問題に言及する …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Four nuclear reactors hit a big milestone in the US 米原子炉スタートアップ4社が臨界達成、原発新時代の幕開けか?
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2026 「Innovators Under 35 Japan」2026年度候補者募集のお知らせ
  3. Interview with Prof. Keisuke Fujii 量子コンピューター、「設計思想」を問う段階へ——藤井啓祐教授に聞く
MITテクノロジーレビューが選んだ、AIの10大潮流 [2026年版]

AIをめぐる喧騒の中で、本当に目を向けるべきものは何か。この問いに対する答えとして、MITテクノロジーレビューはAIの重要なアイデア、潮流、新たな進展を整理したリストを発表する。

特集ページへ
MITテクノロジーレビューが選んだ、 世界を変える10大技術

MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る