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MITTRが選ぶ、
2025年に「やらかした」
テクノロジー8選
Carolyn Ridsdale
The 8 worst technology flops of 2025

MITTRが選ぶ、
2025年に「やらかした」
テクノロジー8選

MITテクノロジーレビュー年末恒例の「最悪なテクノロジーの失敗」2025年版をお届けする。今年は、「おべっか使い」AI、遠隔操作されていた家庭用ロボット、テスラのサイバートラックなど、8つをピックアップした。 by Antonio Regalado2025.12.24

今年最悪で、最も失敗し、単純に最も愚かなテクノロジーの年次リストへようこそ。

今年は政治が繰り返しのテーマとなった。ドナルド・トランプが政権に返り咲き、大統領令を使って再生可能エネルギーから暗号通貨に至るまで、産業全体の命運を塗り替えた。破壊行為は就任前から始まっており、次期大統領が自身のミームコイン「$TRUMP」を売り込むという恥知らずな商業行為は、当然ながら今年の最悪なテクノロジーリスト入りを果たした。

我々は、あらゆる技術的失敗には何らかの教訓があると信じたい。しかし、テクノロジーが権力に依存するようになると、教訓はより単純になる。つまり、「関わらないほうがよかった」ということだ。

この結論に至った1人に、イーロン・マスクがいる。連邦機関にチェーンソーを振るった反体制的コスト削減イニシアチブ「DOGE(政府効率化省)」の扇動者となったマスクに、米国民は抗議し、テスラ車は放火され、話題のサイバートラック(Cybertruck)を運転する人々は親指を立てられる代わりに中指を突き立てられた。

振り返って、マスクは「もう二度とやらないだろう」と述べた。「DOGEをやる代わりに、基本的に(中略)自分の会社の仕事をしていればよかった。そうすれば車を燃やされることもなかった」と今月のインタビューで語った。

2025年には、数多くの後悔があった。その中でも特に注目すべきものを以下に紹介する。

1. NEO(家庭用ロボット)

食器洗い機に皿を入れ、ドアを開ける金属の執事を想像してみてほしい。それはまさにSFの夢である——そして少なくとも今のところ、その夢はSFの中にとどまることになりそうだ。

それが、来年出荷予定で「どんな家事も確実にこなす」と製造元が謳う体重およそ30キログラムのヒューマノイド・ロボット「NEO」に対する初期レビューで得られた、滑稽で失望させられる結論である。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の記者が体験したように、NEOはセーターを1枚畳むのに2分かかり、クルミは割ることすらできなかった。しかもその動作のすべてが、VR(実質現実)ヘッドセットを装着した人間によって遠隔操作されていたのだ。

それでも興味がある? NEOはスタートアップ企業1Xから2万ドルで予約できる

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2. おべっか使いAI

サンフランシスコは、悪いアイデアを持っていても誰もそれを教えてくれない街だと言われている。そして、ここ10年で最大の製品であるChatGPT(チャットGPT)は、まさにそのような振る舞いをすることが多い。

今年、オープンAI(OpenAI)は、平凡な質問に対して「非常に鋭い問いですね」と褒めるような、ユーザーに極端に迎合するアップデートをリリースした。この「デジタル版イエスマン」は偶然出てきたのではなく、同社の製品戦略に基づくものだ。多くの人はお世辞を好むからだ。

しかし、それは不誠実で、危険でもある。チャットボットは、ユーザーの妄想や最悪の衝動(場合によっては自殺さえも)に迎合する傾向を示してきた。

4月、オープンAIはこの問題を認め、超同調的な性格を持つモデル・アップデートが「疑念を正当化し、怒りを煽り、衝動的な行動を促し、否定的な感情を強化する」副作用があったとして修正した。

この問題が解決されたなどと思ってはいけない。今月、私がChatGPTに最も愚かなアイデアの1つを入力したところ、返ってきた答えは「このコンセプト、最高ですね」で始まったのだから。

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3. 「ダイアウルフ」と叫んだ企業

Two dire wolves are seen at 3 months old.

嘘をつくなら、大きな嘘をつけ。それをたわむれさせ、尖った耳をつけ、白くするのだ——とびきり真っ白に。

これが、テキサス州のバイオテクノロジー企業コロッサル・バイオサイエンシズ(Colossal Biosciences)が、1万年以上前に絶滅したダイアウルフの「実物」だと主張して3匹の真っ白な動物を発表した際にやったことだ。

確かに、これらの遺伝子操作されたハイイロオオカミは見事な工学的成果だった。白さは遺伝子変異によって生み出され、古代のダイアウルフの骨から複製したDNAの断片まで含まれていた。だが、国際自然保護連合(IUCN)のイヌ科動物の専門家によれば、「これはダイアウルフではない」。

コロッサルによるこの宣伝攻勢は、実際の絶滅危惧種に害を及ぼす可能性がある。絶滅復活を「すぐに使える保全ソリューション」として提示することは、「健全で機能する生態系を確保するという、より緊急性の高い課題から注意を逸らす恐れがある」とIUCNは述べている。

コロッサルは声明の中で、ネット上のネガポジ分析によって、この「毛皮の主張」には98%の支持があると述べた。「これはダイアウルフです。以上。」と同社は主張する。

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4. mRNAの政治的粛清

RFK Jr composited with a vaccine vial that has a circle and slash icon over it

世界を救ったというのに、これがその「感謝のしるし」なのか?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック時、米国はmRNAワクチンに大きな賭けをし、この新技術は記録的なスピードで成果を上げた。

しかし今や、米国の保健機関が反ワクチン派の変人ロバート・F・ケネディ・ジュニアに率いられるようになり、「mRNA」という言葉は政治的な中傷語と化した。

8月、ケネディ保健福祉長官は次世代ワクチンに対する数億ドル規模の契約を突如キャンセルした。その結果、かつて米国の希望とされたワクチンメーカー、モデルナ(Moderna)の株価はコロナ禍のピークから90%以上も下落した。

この「生命の鍵となる分子」(我々の体内はmRNAで満ちている)を標的にした粛清は、奇妙なだけでなく、がん治療や希少疾患のための遺伝子編集といった他のmRNAベースの医薬品の開発を遅らせる恐れがある。

8月、業界団体は反撃に出た。「ケネディ長官によるmRNA技術への非科学的で的外れな中傷と助成金のキャンセルは、自らの顔を台無しにするために自分の鼻を削ぐようなものだ」と述べた。

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5. グリーンランド語版ウィキペディア

ウィキペディアには340の言語版がある。だが今年、そのうちのひとつが姿を消した。グリーンランド語版ウィキペディアは、もはや存在しない。

グリーンランド語を話す人は世界で約6万人しかおらず、その中でオンライン百科事典に関心を持った人はほとんどいなかったようだ。その結果、多くの記事は機械翻訳によって作成され、誤りや意味不明な内容が散見された。

誰にも読まれないWebサイトは問題ではないかもしれない。しかし、その存在は、絶滅の危機にある言語にとって「言語的破滅のスパイラル」を生み出すリスクがあった。これは、AIが誤りだらけのウィキペディア記事を学習データに使うことで起こり得る。

9月、ウィキペディアの管理者たちは「グリーンランド語に対する害の可能性」を理由に、同言語版の閉鎖を決議した。

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6. テスラのサイバートラック

Tesla Cybertruck-rows of new cars in port

我々がイーロン・マスクのサイバートラック(Cybertruck)に対するバッシングの嵐に今さら参加したのには理由がある。それは、わずか12カ月前、この論争的な多面体が米国で最も売れている電動ピックアップ・トラックだったからだ。

つまり、ヒット作になる可能性もあったということだ。

だが、実際にはそうならなかった。テスラは今年、サイバートラックを約2万台しか販売できない見通しで、これは昨年の販売台数の半分程度だ。そしてその最大の理由は、電動ピックアップトラックというカテゴリ自体が苦戦していることにある。今月だけでも、フォードは自社のEVトラック「F-150ライトニング(Lightning)」の生産中止を決めた。

売れ残りの在庫が積み上がる中、マスクはスペースX(SpaceX)など自身の他企業にサイバートラックを商用車として売り始めた。

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7. 大統領のシットコイン

ドナルド・トランプは、2025年の大統領就任のわずか数日前に、「戦え、戦え、戦え」と拳を振り上げる自身のロゴをあしらったデジタル通貨「$TRUMP」を立ち上げた。

これはミームコイン、すなわち「クズコイン」であり、本物のお金ではない。ミームコインとは、売買のたびに損失が出るよう設計された収集品のようなもので、実際には発行者だけが儲かる「合意のうえでの詐欺」にたとえられることもある。

ホワイトハウスは問題はないとしている。「米国民は、大統領が職権を利用して私利を得ていると示唆するような主張は馬鹿げていると考えています」と、キャロライン・レビット広報官は5月に述べた。

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8. 「カーボン・ニュートラル」アップル・ウォッチ

Apple's Carbon Neutral logo with the product Apple Watch

2023年、アップルは「史上初のカーボンニュートラル製品」として、排出量「実質ゼロ」のアップル・ウォッチ(Apple Watch)を発表した。リサイクル素材と再生可能エネルギーを使い、森林を保護したり、広大なユーカリの植林を通じて実現するとした。

しかし批評家たちは、これは「グリーンウォッシング」だと批判。今年、カリフォルニア州ではアップルが虚偽広告で訴えられ、ドイツの裁判所は「商業的ユーカリプランテーションでのCO₂貯蔵」は確実性がないとして、Appleが製品をカーボンニュートラルと称して販売することを禁じた。

アップルのマーケティング・チームは折れて、最新のアップル・ウォッチのパッケージには「カーボンニュートラル」と記載しなかった。それでも同社は、「このような法的な粗探しは逆効果であり、世界が必要とする信頼性ある企業の気候行動を妨げるだけだ」と主張している。

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MITテクノロジーレビューの生物医学担当上級編集者。テクノロジーが医学と生物学の研究をどう変化させるのか、追いかけている。2011年7月にMIT テクノロジーレビューに参画する以前は、ブラジル・サンパウロを拠点に、科学やテクノロジー、ラテンアメリカ政治について、サイエンス(Science)誌などで執筆。2000年から2009年にかけては、ウォール・ストリート・ジャーナル紙で科学記者を務め、後半は海外特派員を務めた。
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MITテクノロジーレビューの記者と編集者は、未来を形作るエマージング・テクノロジーについて常に議論している。年に一度、私たちは現状を確認し、その見通しを読者に共有する。以下に挙げるのは、良くも悪くも今後数年間で進歩を促し、あるいは大きな変化を引き起こすと本誌が考えるテクノロジーである。

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