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07.0
Cover Story

米モンタナ州で7月25日、拡大された「試す権利」法の規則が施行された。予備試験を通過した薬を持つ企業は、1万2500ドルを支払って審査委員会の承認を得れば、価格を自由に設定して自らクリニックで販売できる。米国では未承認薬の提供にFDAの関与が必要だが、この経路はその外側にある。第1号クリニックは年内に開業する見込みだ。

by Jessica Hamzelou
  1. もっと深く掘れ——採算割れの地熱発電所を米新興企業が再生

    地熱発電所は、地下から汲み上げる水の温度が下がると発電効率が落ちる。米ニューメキシコ州のライトニング・ドックでは5年で28℃も下がり、採算が取れなくなっていた。発電所を買収した新興企業ザンスカーが井戸を掘り直したところ、発電所はフル稼働に戻った。従来型の地熱資源には、まだ見直される余地がある。

    by Casey Crownhart
  2. 臓器を「貯蔵」できる日は来るか? 体外保存技術の現在地

    移植を待つ臓器は、氷上では24時間ほどしかもたない。医師たちが望んでいるのは、数日、数週間、あるいは数カ月にわたって臓器を保存できる施設だ。実現すれば、臓器を検査し、最も適したレシピエントを探し、その人のもとへ運ぶ時間が生まれる。過冷却、凍結保存、機械灌流——研究者たちはいくつもの経路から、その日に近づこうとしている。

    by Jessica Hamzelou
  3. 核廃棄物は「地上ウラン鉱山」、レーザー濃縮で再生を狙う

    米ケンタッキー州の閉鎖された核濃縮施設には、微量のウランを含む最大20万トンの廃棄物が残る。グローバル・レーザー・エンリッチメント(GLE)は、レーザー濃縮でこれを天然ウランと同じ約0.7%まで濃縮し、燃料のサプライチェーンに戻す計画だ。商業規模での実証はこれからだが、濃縮ウランの代替供給源として浮上している。

    by Casey Crownhart
  4. AIブームで得た莫大な収益の分配をめぐって、韓国の半導体2大メーカーの1社であるサムスンから、もう1社のSKハイニックスへの人材流出が止まらない。決め手になっているのは、SKハイニックスが支払う予定の47万6000ドルのボーナスだ。部門業績に連動するサムスンのボーナスは、ファウンドリ部門ではその3割に満たない。

    by Michelle Kim
  5. 「AIの暴走」ではない、オープンAIのモデルが不正侵入した理由

    オープンAIのモデルが、テスト用のサンドボックスを脱出し、ハギング・フェイスのシステムに侵入した。ただしオープンAIは、サイバーセキュリティのガードレールをほとんど外し、外部への接続を1本だけ残していた。AIが予期しない抜け道を選ぶ挙動は10年前から知られており、この事態は予見できたはずだ。

    by Will Douglas Heaven
  6. 摘出された腎臓は、氷上では約24時間しかもたない。テキサスA&M大学の研究チームは、凍結保護剤を使わずにブタの腎臓をマイナス4℃で72時間保存し、再移植に成功した。回復は24時間の氷上保存より速く、ヒトの臓器でも保存時間を延ばせる可能性が出てきた。

    by Jessica Hamzelou
  7. 環境モニタリングは地域の基盤技術へ 村上ウェインライト治子MIT准教授

    マサチューセッツ工科大学(MIT)原子核科学・工学科/土木・環境工学科の准教授である村上(ウェインライト)治子氏は、環境モニタリングと水理シミュレーションを専門に、核汚染や気候変動が水循環・生態系に及ぼす影響を研究してきた。環境モニタリング技術の最前線と社会課題との向き合い方、そしてイノベーターの条件について、Innovators Under 35 Japan 2026の審査員を務める同氏に話を聞いた。

    by MIT Technology Review Japan
  8. カナダの水力でNYを動かす、60億ドルの送電線が抱える2つの弱点

    5月に開通したシャンプレーン・ハドソン・パワー・エクスプレス(CHPE)は、ケベック州の水力発電でニューヨーク市の電力需要の最大20%を賄える、北米最長の地中送電線だ。総工費は60億ドル。だが滑り出しは順調とは言えず、7月はほとんどの期間停止していた。さらに、電源であるケベックの干ばつという不安も残る。

    by Casey Crownhart
  9. 見るために、消す——
    ローマン宇宙望遠鏡が挑む
    太陽系の外の「木星」

    NASAのナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡は、宇宙で初めて「アクティブ」コロナグラフを搭載する。恒星のまぶしい光を能動的に打ち消し、その隣にある系外惑星を直接撮影する装置だ。2枚の変形鏡が、水素原子の10分の1ほどの精度で光を消す。狙うのは、太陽系の木星によく似た成熟した惑星である。

    by Eshan Raul
  10. 気象観測所が狙われ始めた——予測市場とAIが生む新しいリスク

    誰かが多数の気象観測所の数値を、それぞれ単独では気づかれない程度に、遠隔で少しずつ操作したらどうなるか。パリの空港では実際に気温が改ざんされ、予測市場で2万ドルが動いた。予測がAIへ移行し、観測データへの依存が高まるほど、この種の攻撃は見つけにくくなる可能性がある。

    by Andrea Toreti