KADOKAWA Technology Review
×
AIファースト企業への転換には何が必要か?
Jemal Countess | Getty
Everyone Wants to Run an AI Company

AIファースト企業への転換には何が必要か?

誰もがAIファーストな企業になりたいと考えている。だが、新しいツールとブランド戦略だけでは不十分だ。 by Will Knight2017.11.07

機械学習とAIがいっそう強力で有用になるにつれ、企業は最高AI責任者を雇い、最新のAIツールを使えるよう社員を訓練しようと先を争っている。

著名なAI専門家であるアンドリュー・ングは、「EmTech MIT」で、AIテクノロジーを利用するにはより根本的な変化が必要だと主張する予定だ。真に「AIファースト」な企業となるためには、AIがいかにして既存の製品やサービスに徐々に浸透し、まったく新しいものを生み出せるのかを理解する必要がある。

2017年11月7日に始まるMIT テクノロジーレビューの年次イベントであるEmTechは、AIを含む最新のテクノロジーが、いかに企業に影響を与えているのかを探る予定だ。

ングは、スタンフォード大学で機械学習、特に深層学習についての研究した後、深層学習に焦点を当てたグーグル・ブレイン(Google Brain)プロジェクトを立ち上げるなど、AI分野での豊富な経験がある。その後、中国の大手オンライン検索企業、バイドゥ(Baidu)で同様のプロジェクトを率るため、グーグルを去った。

深層学習はニューロンが脳内で学習する方法を大まかにモデル化しているが、大量の訓練データと強力な画像処理のハードウェアを必要とする。深層学習テクノロジーは、画像中の物体や、発言中の単語の認識といった、人間に似た能力をたびたびコンピューターに与えてきた。そして企業は急速に、このテクノロジーを新しい方法で適用しようと努めている。

今年前半にバイドゥを去って以来、ングはいくつかの新構想を立ち上げてきた。Deeplearning.aiというスタートアップ企業を通じて深層学習を学ぶ人々を手助けすしたり、オンラインのチャットボットを通じてメンタルヘルスサービスを提供するプロジェクトに関わったりしている。

「EmTech MIT」には何人かの有名なAI専門家が登壇する。その中には、AIにおける次の大革命をもたらすかもしれない考えを探求している人もいる。

MIT脳・知性・機械センターのトマソ・ポッジョ所長は、神経科学と認知科学に着想を得た考えについて話す予定だ。深層学習の向上や機械がより効率的かつ柔軟に学習するための新しい方法につながる可能性がある。

EmTechでは、MITテクノロジーレビューの35歳未満のイノベーターが表彰される。機械が人間の指示なしに学習する強力な新しい方法を考案した、グーグル・ブレインの研究者、イアン・グッドフェローも含まれる。企業は、コンピューターグラフィックスの生成や圧縮などにどう使えるか、探り始めたばかりだ。

人気の記事ランキング
  1. OSIRIS-REx collected too much asteroid material and now some is floating away NASA探査機、小惑星のサンプル採取に成功も多過ぎて蓋が閉まらず
  2. There might be even more underground reservoirs of liquid water on Mars 火星の南極に新たな地下湖、生命体が見つかる可能性も
  3. Satellite mega-constellations risk ruining astronomy forever 増え続ける人工衛星群で天体観測が台無し、解決策はあるか?
  4. Room-temperature superconductivity has been achieved for the first time 世界初、15°C「室温超伝導」達成 夢の新技術へ突破口
  5. Astronauts on the ISS are hunting for the source of another mystery air leak ISSで再び原因不明の空気漏れ、乗組員が発生場所を調査中
ウィル ナイト [Will Knight]米国版 AI担当上級編集者
MITテクノロジーレビューのAI担当上級編集者です。知性を宿す機械やロボット、自動化について扱うことが多いですが、コンピューティングのほぼすべての側面に関心があります。南ロンドン育ちで、当時最強のシンクレアZX Spectrumで初めてのプログラムコード(無限ループにハマった)を書きました。MITテクノロジーレビュー以前は、ニューサイエンティスト誌のオンライン版編集者でした。もし質問などがあれば、メールを送ってください。
Innovators Under 35 Japan 2020

MITテクノロジーレビューが主催するグローバル・アワード「Innovators Under 35」が2020年、日本に上陸する。特定の分野や業界だけでなく、世界全体にとって重要かつ独創的なイノベーターを発信していく取り組みを紹介しよう。

記事一覧を見る
人気の記事ランキング
  1. OSIRIS-REx collected too much asteroid material and now some is floating away NASA探査機、小惑星のサンプル採取に成功も多過ぎて蓋が閉まらず
  2. There might be even more underground reservoirs of liquid water on Mars 火星の南極に新たな地下湖、生命体が見つかる可能性も
  3. Satellite mega-constellations risk ruining astronomy forever 増え続ける人工衛星群で天体観測が台無し、解決策はあるか?
  4. Room-temperature superconductivity has been achieved for the first time 世界初、15°C「室温超伝導」達成 夢の新技術へ突破口
  5. Astronauts on the ISS are hunting for the source of another mystery air leak ISSで再び原因不明の空気漏れ、乗組員が発生場所を調査中
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.1/Autumn 2020
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.1/Autumn 2020AI Issue

技術動向から社会実装の先進事例、倫理・ガバナンスまで、
AI戦略の2020年代のあたらしい指針。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る