KADOKAWA Technology Review
×
10/9「生成AIと法規制のこの1年」開催!申込み受付中
筆致から贋作を見破るAI鑑定士、8割の確率で作家も特定
Oli Scarff | Getty
ニュース 無料会員限定
This AI Can Spot Art Forgeries by Looking at One Brushstroke

筆致から贋作を見破るAI鑑定士、8割の確率で作家も特定

米国とオランダの研究者が、線画の筆致を学習することで偽造を見抜くことができる人工知能(AI)システムを開発した。深層再帰型ニューラルネットワークと機械学習アルゴリズムを使うことで、8割の確率で線画の作者を正しく特定できた。 by Jackie Snow2017.11.24

芸術作品の偽造を見抜くのは、難しく、費用がかかる作業だ。美術史家は、赤外線分光法、放射年代測定、ガスクロマトグラフィー、あるいはこれらを組み合わせた検査をしてもらうために、疑わしい作品を研究室に持ち込むかもしれない。人工知能(AI)を使えば、そうした検査はどれも必要ないことが判明した。つまり、AIは作品の創作に使われた筆致(ストローク)を見るだけで、贋作を見抜けるのだ。

そのシステムは、ニュージャージー州のラトガース大学とオランダの「絵画の修復と研究のためのアトリエ(Atelier for Restoration & Research of Paintings)」の研究者たちが開発した。新たに発表された論文によると、開発したシステムは、ピカソ、マティス、モディリアーニなどの有名な芸術家による約300の線画を8万の個々のストローク(筆致)に分解して、筆致の中のどの特徴が芸術家の特定に重要なのかを深層再帰型ニューラル・ネットワーク(RNN)が学習する。

研究者たちはま …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Promotion MITTR Emerging Technology Nite #30 MITTR主催「生成AIと法規制のこの1年」開催のご案内
  2. A brief guide to the greenhouse gases driving climate change CO2だけじゃない、いま知っておくべき温室効果ガス
  3. Why OpenAI’s new model is such a big deal GPT-4oを圧倒、オープンAI新モデル「o1」に注目すべき理由
  4. Sorry, AI won’t “fix” climate change サム・アルトマンさん、AIで気候問題は「解決」できません
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年も候補者の募集を開始しました。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る